「J2のチーム相手に何点取っても戦っている場所が違う。僕らはJ1で戦っているわけだから」(中澤) [十日町キャンプレポート 練習試合 大宮戦] (藤井雅彦) -2,469文字-
【練習試合リザルト】
日時:6月28日(土)13時~
相手:大宮アルディージャ(J1)
形式:30分×4本
スコア:2-1(0-0、0-1、0-0、2-0)
得点者:56分(大宮)、92分端戸、98分天野
28日、マリノスは十日町キャンプ最終日に、大宮アルディージャの練習場に立ち寄って練習試合を行った。
チームは昨年と同じく新幹線ではなくバスで十日町まで移動しており、今年は帰り際に大宮を経由して横浜に帰ってくるというプランである。
どうやら、やってみなければわからないことがあったようだ。
当日移動でサービスエリアなどで休憩を挟みつつ約3時間移動すれば、身体は気がつかないうちに疲労するらしい。公式戦のアウェイゲームでは前泊が当たり前だが、今回はシーズン中ではないため違う。そして疲れた状態で試合に臨めばどうなるか。この日の練習試合でほとんどの選手のパフォーマンスが上がらなかった要因の一つであろう。
メンバーについては「キャンプ中はシャッフルしようと思っている」と話していた樋口靖洋監督にいっぱい食わされた形で、明らかに1~2本目に主力組が固まっていた。
日本代表としてW杯に出場していた齋藤学、そして負傷離脱している矢島卓郎と伊藤翔を除いたメンバーである。スタメンに大きな驚きはなかったが、ポジション争いの再激戦区になっているボランチは小椋祥平と三門雄大がコンビを組んだ。
内容に触れる以前に、アクシデントがマリノスを襲った。
1本目の序盤、相手CKをヘディングでクリアしようとした中村俊輔の頭部が相手選手のスパイクと接触。頭部を裂傷して流血し、途中交代を余儀なくされた。その直後に三門の右足首に相手の遅れたタックルが直撃し、強い打撲でプレー続行が不可能になってしまった。1本目の途中までに2選手を交代せざるをえなかったのは想定外で、樋口監督は「少しプランが崩れた。見たい部分が見れなかったというのはある」と悔しそうな表情を浮かべた。
中村に代わって佐藤優平が入り、藤本淳吾がトップ下へスライド。三門とスイッチしたのは中町公祐だった。
しかしながらチームとしての機能性は低く、前記したように疲れの影響もあって攻撃のテンポが上がらない。「ペナルティエリアの前までボールを運べても、そこからのアイディアと精度がないからチャンスを作れない」と中澤佑二は指摘する。リズムが変わらないボール回しに終始し、大宮をまったくと言っていいほど崩せなかった。
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