伊藤翔ロングインタビュー(3/3) 「『リバウンド』が僕の理想のゴール」 「トリコロールに染まるのを見ると震えます」 -2,126文字-
移籍加入から、わずか半年しか経っていない。それでも伊藤翔はF・マリノスへのロイヤリティを力強く示してくれた。「『勝つチーム』、『強いチーム』というイメージがある」。そして、自身は勝たせることができる立場にある。
理想のゴールと、選手が持ち続けなければいけない責任。その両方から新たなストライカー像が浮かび上がる。(連続インタビュー第三回)
インタビュアー:藤井 雅彦
カメラマン:星 智徳
インタビュー実施日:6月24日(火)
――少しサッカー観について聞かせてほしい。ズバリ、伊藤翔にとっての理想のゴールの形は?
「それは『リバウンド』ですよ。GKが弾いたボールを押し込む。これが僕の理想のゴールです。ゴール数を伸ばす上でも大事なことだし、いかにこぼれ球に反応できるかが大事。スーパーゴールはインパクトが強くて、自分としても嬉しいのは間違いない。でもFWっぽいゴールは、人が打ったシュートに足を出して角度を変えたりする泥臭いゴールでしょう。それができる選手は絶対にゴール数が多い」
――そういった観点で言うとF・マリノスはリバウンドボールが少ないチームでは?
「そうかもしれません。でも決してゼロではない。たとえばCKから誰かがヘディングシュートを打ったら、自分がゴール前でコースを変えて決めればいい。こういう場面やチャンスはどのチームにも必ずあると思うんです。だからすべて考え方次第。自分でも他人でも何本かシュートがあれば、いつか必ずリバウンドがどこかに来る。そこに自分がいれば1点になるはずです」
――今シーズンここまでのゴールで理想の形に当てはまるのは徳島戦やフロンターレ戦のゴール?
「うーん、徳島戦はたまたまかな(笑)。でも(栗原)勇蔵くんのシュートが枠を外れそうな気がしていた(苦笑)。そういう感性というか嗅覚は大事ですよね。フロンターレ戦は(齋藤)学からパスをもらいたくてあの位置にいたら、たまたまこぼれ球が来た。どちらかというとフロンターレ戦よりも徳島戦のほうがFWとしてはいいゴールだったかな。相手のミスに乗じたゴールもそうだけど、常に狙っているから、そのご褒美としてゴールできる。それが得点を重ねる一番の方法なんです」
――以前、決定機を外した試合後に「自分も悔しいけど、自分が外したせいで黒子の人が称賛されないのが一番悔しい」と話していた。その言葉に秘めた思いとは?
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