「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「マリノスに加入させてもらって3シーズン目だけど、このクラブの歴史や今までの伝統、いろいろな方がつないでくれたことを背負ってやらないといけないと思っている」(高丘陽平)

 

[コメント]

GK 1 高丘 陽平

――ACLを終えて、チームが最も成長したと感じている部分は?

「日本やJリーグはすべての面で環境が整っている。不規則なことがまったく起こらずに試合や練習に臨むことができる。ベトナムへ行ってACLに臨むにあたって、いろいろなアクシデントがあって、それは練習でもそうだし、試合へ臨むオーガナイズでも違いがあった。その中でも選手たちは試合をこなしていくごとにタフになったし、それはグラウンド外でもタフさを感じた。この6試合を経験したベトナムでの時間は大事な期間だったと思う」

 

©Y.F.M

 

――1年半前のカタールでのACLは高丘選手にとって加入直後で悔しさの残る大会だったかもしれない。今大会は全6試合に出場して、個人的に成長した部分、納得した部分、あるいは課題を感じている部分は?

「前回のACLは僕自身、加入してから日が浅かったこともあるけど、試合には1試合しか出場できなかった。チームにまったくといっていいほど貢献できなかったことが自分にとって悔しかった。その思いを胸に練習に取り組んできたし、あの時の悔しい思いは僕の中にずっとある。今回、ACLに参加できる挑戦権を得たので、その時の悔しさを胸に刻みながら、1年半は別の大会だけど、新たなチャンスの中でしっかりとしたパフォーマンスでチームを助けることを毎試合思いながらやってきた。

 

 

 個人的なところでは、数字を見れば6試合に出させてもらって3失点だったけど、失点を細かく見ていくともっと減らせたと思う。まだまだ自分は成長しなければいけないと思うし、もっとチームを勝ちに結びつける仕事ができると思う。もっとチームがラクに試合を運べるようにできると思う。6試合を高温多湿の中で戦い、ひとつのプレーが失点になるかどうかで大きく流れが変わることを痛感した。自分のワンプレーで流れを変えられるようにしたい」

 

 

 

――成長を感じた、伸びたと部分は?

「マリノスに加入してから素晴らしいチームメイトとスタッフと練習させてもらって、特にGKコーチであるシゲさん(松永成立GKコーチ)と練習するようになってから少しずつレベルアップできている感覚がある。一歩一歩、自分の課題と長所とウィークポイントを分析して、それを練習に落とし込んで成長を促していただいていて感謝している。それをピッチ上で表現することが恩返しになる。一つひとつの練習、一つひとつの試合を大切に、自分なりに取り組んでいきたい」

 

――首位の鹿島は1試合多いが勝点7差。マリノスは暫定4位だが、名古屋戦でどのようなプレーをしたい?

「やっぱりホームでの試合というのは、どのチームが相手でも勝点3を取らないといけない。そこは個人としてもチームとしてもしっかりフォーカスしてやっていきたい。首位のチームとの試合数の差があるにしろポイント差が広がってしまった。僕らはひとつも落とせない試合が続くと思うので、厳しい状況の中で、勝たないといけない状況の中で、しっかり勝ち切ることができるのが強いチームの証。逆境というか、そういった中で力を発揮できるチーム、選手でありたいと思う」

 

 

――守護神としての安定感や存在感が高まっていると感じる。ビルドアップにしても相手との1対1のピンチにしても高丘がいるから大丈夫という存在感を受けるが、自信の部分での変化は?

「今までマリノスで活躍してきたGKの方々のプレーを見たり、一緒にプレーしてきた選手を見て、目に見えない部分というか、一緒にやったからこそ見えるすごさを観察している。それがどこから来るのかなと考えた時に、今日明日で急にできるようになるものではない。毎日の練習メニューを与えてもらうだけではなく、自分なりに噛み砕いてやっていくことを積み重ねることでできるようになる。成長は毎日の練習に詰まっていると思うので、人が意識できないことをどれだけ意識できるかにこだわっている。もしかしたらそういったところが皆さんの目に見えているのかもしれないし、そうであったらうれしい。僕自身はGKとしてサイズが大きなほうではないので、一つひとつのプレーの安定感や質で差を出さないといけないと思っている」

 

 

――中2日で6試合プレーするのは大変だったと思うが、どのようにコントロールした?

 

ヨコエク

(残り 1405文字/全文: 3304文字)

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