「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

3トップ揃い踏みで3ゴールを奪い、前半を3-0で折り返す。 これ以上ない、パーフェクトな出来の45分間だった [J11節 浦和戦レビュー]

 

背番号17に待望のJ初得点

 

これ以上ない、パーフェクトな出来の前半45分だった。

口火を切ったのは水沼宏太の2試合連続弾だ。

12分、喜田拓也が左サイド前方へ長いパスを送り、宮市亮が頭でつないでスペースへ。ここに走り込んだ小池龍太のクロスに西村拓真が約束通りニアサイドで潰れ、ファーサイドで待っていた背番号18は簡単にゴールネットを揺らした。

 

 

計算し尽されたからこそ、デジャヴのようなゴールがある。再現性が高い得点シーンは偶然ではなく、マリノスのプレーモデルがしっかりとあるから。選手たちのイメージが共有された結果、水沼は美し過ぎるごっつぁんゴールを手にした。

19分には、左サイドでキレキレの宮市から得点が生まれる。タッチライン際でボールを受けると縦突破と見せかけて右足に持ち替えた鋭いクロスは相手DFのわずか上へ。寸分狂わぬランニングから飛び込んだアンデルソン・ロペスがリーグ戦4試合連続弾を頭でねじ込んだ。

 

 

さらに30分、自陣からのロングカウンターが発動。水沼から中央のロペスを経由したボールは左の宮市へ。そのままペナルティエリア内に侵入して右足を振り抜く。このシュートがサイドネットを見事に射抜き、背番号17に待望のJ初得点が生まれる。

 

 

3トップ揃い踏みで3ゴールを奪い、前半を3-0で折り返す。この内容にケヴィン・マスカット監督は「前半は多くのチャンスを作り、支配したゲーム展開になって、素晴らしい内容のサッカーをしてくれた」と手放しで賞賛。

文句なしの前半である。

 

 

収穫すべてが消えるわけではない

 

 

後半の暗転など、誰にも想像できなかった。

しいて挙げるならば、立ち上がりの失点がいただけなかった。縦パス1本で背後を突かれた内容も問題だが、それ以上に時間帯がいただけない。あの時間帯だけは無失点でやり過ごす必要があり、それさえできれば浦和レッズが戦意喪失するのは時間の問題だった。

 

ヨコエク

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