シーズンの行方を大きく左右する真夏の連戦へ。 チームの総合力を問われる戦いが再び始まる [J23節 鹿島戦プレビュー]
リスクヘッジとリスクテイク
さまざまな出来事を乗り越えて、チームは前へ進んでいく。
明日の鹿島アントラーズ戦を皮切りに、今シーズンの行方を大きく左右する真夏の連戦がスタートする。
リーグ戦とルヴァンカップ、さらにはACL。6連戦はすでに確定し、結果次第では最大で8連戦の過酷なロードだ。
「目の前の試合だけを見ていく」
ケヴィン・マスカット監督と選手たちの総意で、ブレは一切ない。試合間隔や季節に関係なく、マリノスは一戦必勝の姿勢を崩さない。
しかしながら、それぞれの試合を“点”と考えた時に、それらを結んでいけば“線”となる。少しでも余裕がある状況や展開になれば、次戦以降を見据えたマネジメントが欠かせない。
連戦そのものはシーズン序盤にも経験している。異なるのは戦いの重要度と、その濃度が格段に上がっていること。タイトル獲得への確度と言い換えられる。
同じリーグ戦でも、鹿島や川崎フロンターレとの戦いは、優勝を争うチーム同士の直接対決だ。ここから参戦するルヴァンカップはさっそく準々決勝。そしてACLはノックアウトステージのしびれる戦いだ。
いずれのコンペティションもタイトルが見え隠れしている。何かを試すような時期ではなく、むしろ試してきたことを出し切るタイミング。少し気が早いとしても、シーズン総決算のような意味合いを持つ試合ばかりなのだ。
シーズン序盤の施策はここを勝ち切るための工夫でもあった。あえてターンオーバーさせてチーム全体の底上げを図ると同時に、負傷のリスクヘッジを行う。それをやりながら勝ち点と結果を積み上げてきた価値は計り知れない。
次はリスクテイクするタイミングが訪れるかもしれない。ここでシーズンが終わるわけではないのが決断力を鈍らせるとはいえ、どこかで一歩を踏み出す勇気も必要だ。
喜田拓也の起用法がひとつのポイントに
重要な戦いにしっかりと照準を合わせるように、主将の喜田拓也がチームに帰還する。7月に入った頃には全体練習に合流しており、十分な調整期間を設けての戦線復帰だ。
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