「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(監督人事は)第4コーナーを回っています」(嘉悦)・「クラブが必要としてくれているのに移籍する必要はない」(中澤) [契約更改交渉スタート] (藤井雅彦) -1,034文字-

10日、マリノスは来季に向けた契約更改交渉をスタートした。初日のこの日は中澤佑二、中町公祐、奈良輪雄太の3選手が席につき、チーム統括本部の下條佳明本部長以下とそれぞれ約1時間の話し合いを行った。ちなみに同日は中村俊輔、榎本哲也、齋藤学も交渉を予定していたが、三者共通の代理人の事情によって延期となった。

最注目はトップバッターであり、チームの顔の一人でもある中澤の交渉だろう。午前10時からの交渉に臨むと、約1時間後にクラブハウス外で報道陣の囲み取材へ。重鎮の顔には穏やかな笑みが浮かんでいた。「フルタイム出場とリーグ最少失点については、とても良い評価をしてもらいました」。いずれも立派な記録で、中澤抜きのディフェンスラインなど考えられない。そういった点では当然の評価であろう。

これは中町や奈良輪にも共通することだが、1回目の交渉でサインするケースは稀で、まずはクラブ側の評価や来季のビジョンを聞くのが通例となっている。詳細については2回目以降で行い、代理人をつけている場合は2回目以降の交渉には同席しない場合が多い。この中澤、そして中町、奈良輪の3選手はいずれも代理人をつけていないため、サインは2回目以降の交渉の場となる。

 

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そして3選手とも複数年契約で少なくとも来季まで契約を残しており、中澤は「移籍? ないですよ。クラブが必要としてくれているのに移籍する必要はない」と断言。違約金を支払ってまで獲得に乗り出すクラブがあれば別だが、現実的にはこの3選手に限らず複数年契約を残している選手のほとんどは残留する見通しである。

また、注目の監督人事について契約更改交渉終了後に嘉悦朗社長が囲み取材に応じ、その場で「第4コーナーを回っています」と交渉の最終局面が訪れていることを明言。さらに選定の際に「僕も英語が堪能なわけではないけど、相手の情熱や力んでいることはわかりますから」などと話し、相手の国籍が日本ではないことを匂わせた。断定こそできないが、シティ・フットボール・グループのパイプを活用した外国人監督が就任する可能性は高そうだ。

明日以降も続々と契約更改交渉が行われ、それと並行してフロントは監督人事を進めていく。監督発表のXデーは今週末、あるいは来週初めあたりか。来季に向けた動きが本格化する。

 

 

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