「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「湘南への期限付き移籍は自分にとって意味のあるものだった」(熊谷) 「練習中の集中力が高まっているのは明らか」(奈良輪) [沖縄キャンプ3日目] 藤井雅彦 -2,013文字-

 

沖縄キャンプ3日目はあいにくの雨模様となった。前日とくらべると気温差が激しく、栗原勇蔵は「沖縄も寒いな」と驚いていた。ただ、その雨も午後の練習前にはあがり、トレーニングには支障なし。むしろ芝生をスリッピーにしてボールを走らせたいエリク・モンバエルツ監督にとっては、最高のピッチコンディションだったかもしれない。

午前中はハーフコートよりやや小さめのピッチで8対8(ピッチの辺にも8人)、午後はハーフコート10対10(両サイドにクロッサーのフリーマンとして2人)と徐々に試合に近い状況を作り出す。2日目の午後以降は守備に重点を置いたトレーニングを行っており、熱のこもった指導が繰り返された。

キャンプ取材の特典の一つに、ピッチ内の声が取材エリアまで届いてくることが挙げられる。現状、モンバエルツ監督の指示の声は守備の基本中の基本が多く、それを連日に渡って繰り返している。たとえば「相手の中盤の選手がフリーで前を向いたら、ディフェンスラインは下がって裏をケアする」といった具合である。逆に「プレッシャーがかかっている状況では少しでもいいからラインを上げてコンパクトにしよう」となる。

ボールホルダーに対してファーストDFを決め、その選手が相手の攻撃方向を限定し、サイドに追い込む。まだフルコートではないためプレッシャーに行くスタート位置は見えてこないが、自陣ゴールを守るのではなく、あくまで相手ボールを奪う守備だ。これは樋口体制から行われていたことであり、驚くことでもない。監督就任前から嘉悦朗社長は「樋口体制を継続・継承していく」と話していたのだから当然なのだが、こうして実際に確認できると安心するのはなぜだろう。

 

 

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