「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

主力メンバーがほぼ見えてきた [練習試合 ヴェルディ戦レビュー] 藤井雅彦

【リザルト】

対戦相手:東京ヴェルディ
日時:2月25日14時~
形式:45分×2本
結果:1-0(0-0、1-0)
得点者:2本目21分藤本

 

 

先日のプレシーズンマッチ・松本山雅戦後、ディフェンスリーダーの中澤佑二は「主力組は沖縄キャンプからの練習試合で、4試合で1点しか取れていない」と嘆いていた。その1点も沖縄でアマチュア相手に記録したゴールで、その後はザスパクサツ群馬(J2)、ガンバ大阪(J1)、そして松本山雅(J1)相手に無得点。それが、この日の練習試合で東京ヴェルディ(J2)に対して無得点に終わり、主力組はJクラブ4チーム相手に無得点が続いている。

4-3-2-1_2015_1 入るときはあっさり複数得点入るのがゴールの特徴で、攻撃は水物でしかない。いつの時代も計算できないもので、アテにしてはいけない。ただ、いまのチームには得点の予感すら漂っていない。ゴール以前にチャンスがないのは大きな問題だ。そもそもビルドアップが不得手なチームで、出場しているメンバーも変わらないのだから、どうやっても攻撃が前に進まない。

前線にラフィーニャが帰ってきたことはポジティブな材料とはいえ、彼と齋藤学に頼り切りの攻撃ではどう考えても苦しい。ヴェルディ戦でも彼ら二人がやや強引な突破からチャンスメークしたが、複数の選手が流動的に絡むオフェンスは皆無。開幕を10日後に控えた現在からトレーニングしたところで、どうにかなる問題ではない。継続的な練習は必要だが、その練習に即効性がなければすぐに結果には表れないからだ。

 

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4-3-2-1_2015_2本目 主力メンバーについても、ほぼ見えてきた感がある。この日は松本山雅戦で左足首をねん挫した下平匠に代わって奈良輪雄太、右ひざに痛みを抱えている喜田拓也に代わって富澤清太郎が入った。下平に関してはもうすぐ全体練習に合流できる見込みで、開幕には間に合う。一方、喜田の状態は不透明だが、ここは本来の主力である富澤が戻ってきたのだから大きな不安にはならない。むしろ結果的に“順当”な顔ぶれになりそうな気配がプンプン漂っている。栗原勇蔵のスタメン落ちについても、人数と配置の問題でファビオが90分プレーしたと考えれば、大きな驚きではない。

中村俊輔、端戸仁、仲川輝人、北谷史孝を除く選手は開幕へ向けてコンディション調整を進めている。前述したように喜田の合流時期だけは未定だが、全体的にはどうにか足並みを揃えられそうだ。ただ、これはあくまで個人レベルの話で、チームとしてはやるべきことが山積みで、なかなか前へ進まない。中村の存在有無とは別次元の話である。

ラフィーニャと齋藤の爆発頼みでは、チームとして寂しすぎるではないか。

 

 

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