「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「初ゴールにはちょっと時間がかかっている」(アデミウソン)・「結果を出すだけ」(喜田)・「根気強く相手ゴールの近くでチャンスを待ちたい」(伊藤) [浦和戦前コメント] -3,118文字-

【試合に向けて】
エリクモンバエルツ 監督

「(中村について)長い間リハビリをやっていたので、まだリズムを取り戻すには時間が必要だ。まだまだ足りない。プレーのリズムと高い強度の動きを連続できなければいけない。ある程度ではダメだ。Jリーグの試合は高い強度、スピードの動きが多い。ただ、彼自身は順調に予定しているリズムで練習を消化している。でも彼が試合に出るかどうかを考えるのはまだ早い。浦和戦に出ることはないだろう。
(浦和について)なぜ浦和がビッグクラブかというと、いい選手が高い強度のプレーをしているからだ。我々も上位を狙うならば高い強度でのプレーを続けなければいけないそれがビッグクラブになるためのポイント。浦和だけでなくACLに出場しているチームは連戦でも高い強度のパフォーマンスを発揮している。それを可能にする選手構成とフィジカルを持っている。浦和はJリーグでトップクラスの実力を持っていて、戦い方を確立している。
(浦和は攻守でシステムが変わる特殊なチームだが)システムを変えるのは我々も同じことだ(笑)。それに対して我々のフィロソフィーで戦いたい。今日のトレーニングではいくつかのオプションを試したが、基本的には我々の戦い方で戦う。ファビオをアンカーのような位置に置く形といつもどおりの形を試した。ゲームの中で、守備に関してもいくつかのオプションを使い分けることが大事。浦和はプレッシャーをかけるのが難しいチーム。これまでの試合を多く見たが、浦和に対してプレッシャーをかけないチームもあった。特に相手の一人は低い位置にいるのでプレッシャーをかけに行っても無駄なエネルギーを使うことになる。私個人はプレッシャーをかけない守備が好きではないが、ゲームの流れでそうなる時間帯もあると思う。いずれにせよ彼らが自陣でボールをつないでいることは危険ではない。そこはやらせておいてもいい。ただ自陣に入ってスピードを上げてきたときにどう対応するかが問題。浦和が広島と対戦したとき、広島はポゼッションで負けていたがチャンスの数では上回っていた。そこから何かヒントを得られるかもしれない。我々としてはボールを奪って早く攻めることがキーになる」

 

MF 28 喜田 拓也

「浦和は何年 も同じスタイルでやっていて、実際にいまも首位のチームなので力があるのは間違いない。そういう相手にチームとしても個人としてもどこまでできるか楽し み。チームが勝つことを目標に戦いたい。アウェイの浦和戦は初めてだけど緊張はしないと思う。ただ、ピッチに立ってどう感じるか。たくさんのお客さんの前 でプレーするのは幸せなこと。だからこそ結果を出したい。トップ下のポジションで2試合プレーして、決定的な仕事ができていないけど、その場面に顔を出す 回数は増えてきた。あとは結果を出すだけ」

 

MF 6 三門 雄大

「浦和のポゼッションに対してウチが慌てて奪いに行ったら相手の思うツボ。相手はそれを待っているわけだから、焦れずに辛坊強く戦うことが必要になる。ポイントは相手のシャドーにボールを入れさせないこと。浦和は2シャドーにボールを入れて、そこからのフリックを中心に攻めてくる。何年も同じサッカーを続けてオートマチックな動きが出来上がっているけど、そこでボールを奪えれば逆にカウンターでチャンスになる。槙野や森脇も思い切って上がってくる。だから(齋藤)学あたりがカウンターでチャンスを作れるはず。あとは関根が一人で仕掛けてくるので、そこの対応を(下平)匠だけにしてしまうと苦しい。うまくカバーしながら戦わないといけない。アウェイの浦和戦は、去年自分がマークをミスして失点した。個人的に苦い思い出がある。今年その借りを返したい」

 

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DF 4 栗原 勇蔵

「浦和は成熟したチーム。それに対してウチがわずか数日対策を練ったところで、相手にはかなわない。ピッチにいる選手が柔軟に戦うことが必要。去年は2敗しているけど、ウチは浦和に対しての戦い方がある程度わかっている。ディフェンスラインの選手は戦い方を知っているし、あまり経験していないミカ(三門)あたりも言えばしっかり動ける選手。中途半端にプレッシャーに行くのが一番危ない。バイタルエリアでスペースを与えると相手に好き放題やられてしまうので、まずは脇を閉めながら戦う」

FW 39 アデミウソン

「(サイドでの起用について)自分としては真ん中がやりやすいし、やりたいとも思っている。一番の問題は相手ゴールから遠くなってしまうこと。でもチームの手助けをすることが一番大切なので、監督が求めるポジションでしっかりプレーする。サンパウロ時代は3トップのサイドのポジションもやっていたので経験はある。初ゴールにはちょっと時間がかかっている(苦笑)。どのチームに行ってももう少し早くゴールを決められると思っていた。でもゴールは確実に近づいていると思うので、焦らずプレーしたい」

 

DF 13 小林 祐三

「アデミウソンは真面目に頑張って守備をしてくれる選手だけど、相手が浦和の場合はシステムが特殊なので守る側の動きも変わってくる。ただ走ればいいわけではないし、そこでエネルギーを消費してしまうのはもったいないかもしれない。自分としてはアデミウソンが前に入った場合はどれだけ守備の負担を小さくできるかがテーマになる。できるだけオフェンスにパワーを使ってほしいし、それがチームのためになる」

DF 22 中澤 佑二

「相手はシャドーの選手にボールを入れようとしてきて、そこから攻撃のほとんどが始まる。だからボランチと協力して2シャドーの選手にボールを入れさせないこと。相手の後ろでボールを持たれているぶんには構わない。自分たちからバランスを崩して危険なスペースを作ると危ない。練習の段階ではチームとしての戦い方が定まっていない部分もあるけど、試合まで時間があるし、試合中も自分と(栗原)勇蔵が指示を出せば大丈夫。結果がすべて。結果を出せば問題ない」

FW 16 伊藤 翔

「根気強く相手ゴールの近くでチャンスを待ちたい。いまはチームとしてどうやって攻めるか、点を取るかがあまりハッキリしていない。点を取るだけではなくボールを運ぶ仕事もあるけど、チームを一番ラクにできるのは自分が点を取ることだと思う。辛抱強くプレーして、ワンチャンスを決めたい。あまり多くのチャンスがあるわけではないけど、チャンスが一回あればゴールできるはず」

MF 11 齋藤 学

「ペトロヴィッチ監督のサッカーは知っている。浦和や広島とはこれまで何度も対戦している。去年は浦和に2敗しているのでその借りを返さないと。そんなにやられたという感じはしていないけど、最後にセットプレーを含めて失点したので、今年は注意が必要。対策は大事だけど、自分たちのベースも大事。攻撃がカウンターだけになってもつまらないので、ボールを回して攻める時間も大切にしたい。あとは球際でしっかり戦うことが大事。レッズに勝って、また連勝していけば上位が近づく」

GK 1 榎本 哲也

「仙台戦ではちょっと不運な形で失点したけど、気持ちを切り替えて浦和戦に臨む。浦和とのアウェイゲームは点を取れているイメージがあるので、いかにして守るかがポイントになる。前の選手が個人でプレスに行っても全体のバランスが崩れるだけ。行くときは全員で行かないといけないし、それができないときは引くことも大事。中途半端な戦い方をすると開幕戦のフロンターレ戦の二の舞になってしまう。FC東京戦からはリーグ戦負けなしなので、それを継続させたい」

 

 

 

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