「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「相手サポーターからはブーイングだと思う」(藤本) 「トップ下に入るなら攻守両面でスイッチ役になることを求められている」(三門) +飯倉・齋藤他 [清水戦前コメント] -2,383文字-

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「新潟は我々との試合の前の試合と違うシステムで臨んできた。我々は3バックで来ることを予想していたが実際は[4-4-2]だった。それに対して守備のときにポジションがハマらず、前からプレッシャーをかけることができなかった。だから後半はシステムを変えた。私は前半の途中にシステムを変える必要はないと感じていた。もう少し様子を見て、ハーフタイムに選手と話をしてシステムを変えればいいと思っていたし、そうなった。
以前も話したように我々のベースのシステムは[4-2-3-1]だ。相手に合わせ過ぎたくはない。[4-2-3-1]をベースにパフォーマンスを高めていきたい。広島や浦和に代表されるように3バックのチームはたしかに多い。彼らのプレーを見ると守備は受け身というか待っている場面が多い。私としてはそういう守り方は好きではない。前向きにプレッシャーを与えて、攻撃ではSBが攻撃参加して数的優位を作る。もちろん試合展開や状況によって3バックに変更することはあるが、基本的な方向性は4バックでやっていきたい。
いまいるメンバーの中で選択になる。以前は喜田が10番のポジションをやっていて、この前の試合では15分程度だが中町もやった。練習で三門をそのポジションに置いたのは、特徴である前線への飛び出しをより高い位置から出せると考えたから。あとは一列前のポジションで守備力を発揮してほしい。攻守に高いパフォーマンスを発揮できる、より良い組み合わせを常に探している。特に攻撃面で前へのスピードある攻撃を出していきたい。三門は少し前からアシストやゴールという結果を出していた。長所はボールを持っていないときのプレーにある。スペースに出ていくことで数的優位を作れる。ウチのチームで三門ほど数的優位を作れる選手はいない。
清水はこれというスタイルを持っているチームではないが、とても良いチーム。高さのあるFWがいるのでロングボールも使えるし、10番はパスのクオリティーを持っている。そして最近は3バックを採用して結果を出している。彼らはプレッシングをかけてくるので、そのプレッシャーをどうかいくぐるか。それと相手はボールを奪ってから前に人数をかけてくるので、こちらとしては守備への切り替えが大事。この二つがポイントになる。

GK 21 飯倉 大樹

「結果的に自分がゴールマウスを守るようになってからチームは2連勝しているけど、自分は特に何もしていない。それよりもGKが代わったことでフィールドプレーヤーに緊張感が出て、集中力が保たれていることが大きい。危ない場面でも最後のところで一歩が出て体を張れている。自分は何もしてないけどGKは目立たないことが一番(苦笑)。ただ、2連勝してからといって心に隙ができるのは一番ダメ。2連勝したからこそ気を引き締め直してエスパ戦に向かいたい。自分の仕事はフィールドプレーヤーを集中させることで、それでも難しい場面は自分が止めればいい。エスパに負けたら2連勝の価値が薄れてしまうし、上位争いに手が届かない」

 

 

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MF 28 喜田 拓也

「今回はアウェイということもあるし、ボールを奪うところに重点を置いているのかもしれない。基本的にはミカさん(三門)がトップ下だけど、自分やマチくん(中町)もそのポジションをやっていた。そこは流動的でも大丈夫だと思う。個人的には少し前まで試合に出ていて、そのあと体調を崩してしまったのは自分の甘さ。反省して、同じことを繰り返さないようにしたい。チャンスをもらえるのならば、自分はチャレンジャーの意識でやる。変な余裕が生まれるとダメなタイプなので、危機感を持ってやりたい」

MF 6 三門 雄大

「トップ下に入るなら攻守両面でスイッチ役になることを求められていると思う。マチくん(中町)も喜田もやった経験のあるポジションだけど、スタートポジションとして自分がいるということ。あとはこの前のゴールシーンのように後ろからの飛び出しを求められている。ただ、それは2.5列目からだから相手がマークできない部分もあると思うし、2列目からだとどうかわからない。アデが孤立しないようになるべく近くでプレーしながらも、自分の特徴であるボールを奪ってからの攻撃を出していきたい。アデは仲間を本当によく見てくれている。こちらがいい動き出しをすれば必ず使ってくれるし、状態が悪ければ自分で突破できる。自分がいい動きをすれば点を取れる雰囲気はある。自分は自分のことをトップ下だと思っていないし、ボランチのときよりも助けてもらいながらのプレーになる。そのかわり自分らしさを出していきたい。2連勝しているけど相手に助けられている。浮ついた気持ちではなく、しっかり試合に入ることが大事」

MF 25 藤本 淳吾

「日本平は個人的に大好きなグラウンド。芝生が綺麗だし、プレーしていて気持ちが良いスタジアムだから。相手サポーターからはブーイングだと思う。自ら移籍していった選手だから仕方ないけど、自分はマリノスのために精一杯プレーするだけ。今年はここまでゴールがない。高い位置でプレーしているわけだからゴールに絡む仕事をしないと試合に出続けられない。調子そのものは悪くないので、あとはゴールという結果にこだわりたい」

FW 11 齋藤 学

「最近はゴリゴリ仕掛けるだけではなく、アデのように相手の力を利用したかわし方を考えている。だから派手さはないし、静かに見えるかもしれない。自分の中での調子はずっと良いので、あとはそれをどう表現するか。ゴリゴリ仕掛ける場面も必要だと思うので、そこはうまく使い分けていきたい。代表候補合宿に選ばれなかったことは気にしていない。まだその力がないということ。ここまで1点しか取れていないので、それでは呼ばれない」

 

 

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