【サッカー人気3位】ユンカー「デンマーク人全員がショックで…

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

栗原勇蔵、横浜生まれ横浜育ちの育成組織出身選手が、チームのピンチを救う[2nd3節G大阪戦プレビュー] 藤井雅彦 -2,207文字-

 

まずは小林祐三が出場停止となる右SBのポジションをどうするか。ベンチに入り続けている比嘉祐介、高い意識でトレーニングに取り組んでいる天野貴史、あるいは負傷から復帰している奈良輪雄太。本職から選ぶなら彼らが候補だが、エリク・モンバエルツ監督のチョイスは三門雄大のようだ。

4-3-2-1_2015 少し意外な人選だ。三門の右SBとしての性能に疑問を投げかける気は毛頭なく、それよりもトップ下で起用している意味を重んじると思っていたからだ。それがガンバ戦2日前の時点で右SBでの出場がほぼ決まった。トップ下にいた選手を右SBにスライドさせることに違和感がないわけではないが、タッチライン際にいる三門の攻撃能力は1stステージの柏レイソル戦で実証済み。前方にいる藤本淳吾とともに右サイドで何かを起こしてもらいたい。

次に、その三門が抜けたトップ下に誰を置くか。これについては別項でも触れるが、どうやら兵藤慎剛が入ることで決着しそうである。候補を見ていくと、喜田拓也は右ひざを痛めて離脱しており、中村俊輔はボランチとして新境地を開拓しつつある。伊藤翔とアデミウソンの併用も選択肢にあったが、守備でも貢献できてバランスを取れる兵藤を起用する可能性が高い。ベンチにはラフィーニャという切り札も控えており、もちろん伊藤もいる。得点がほしい場面では彼らをピッチに送り込むだろう。

そして最大のトピックは、栗原勇蔵がリーグ戦14試合ぶりに先発でピッチに立つことだ。昨シーズン以前から痛めていた右足首痛に悩まされ、復帰後は中澤佑二とファビオのコンビの牙城を崩せなかった。ようやく出番を得る栗原について、モンバエルツ監督は以下のように期待している。

 

 

下バナー

 

「勇蔵はヘディングの強さがあるし、ボンバー(中澤)とファビオと3人いれば高さという特徴を出せる。セットプレーでは攻守においてフィジカル面で強さを出せるだろう。勇蔵は経験がある良いDFで、ここまで良い準備ができている。彼のクオリティーを出してくれれば問題ない。彼には守備を締めてほしい」

マリノスは前節まで6試合連続でセットプレーから失点を喫しており、対策を施す必要がある。柏戦のマッチレポートでも触れたように、いまのマリノスは単純に高さという要素が欠けている。そこで栗原を起用し、ファビオをボランチに上げる。中澤を含めて空中戦に自信を持つ選手が3人いれば、セットプレーにおいて攻守ともに相手と互角以上に渡り合えるだろう。

G大阪4-4-2 戦術的な観点で言うと、柏戦では今季初めてゾーンとマンツーマンを併用したが、ガンバ戦でも継続するかはわからない。特にパトリックにどう対応するかが鍵で、彼に限ってはマンツーマンで対応すべきだろう。仮にゾーンディフェンスを継続するにしてもパトリックには中澤か栗原をマーカーとして配したほうがいい。もちろん完全なマンツーマンに戻す一手があってもいい。ガンバ戦から始まった負の連鎖を、明日のガンバ戦で断ち切ってもらいたい。

栗原個人への期待も大きい。試合出場となれば4月18日の浦和レッズ戦以来、約3ヵ月ぶりだ。体力面については「自分でもわからない。練習試合もほとんどやっていないわけだから」と苦笑いで、もしかしたら試合途中で足をつるようなアクシデントがあるかもしれない。それでも、である。栗原にはこの起用を意気に感じて、チームの窮地を救ってもらいたい。

試合前日、ガンバ戦に向けて若大将が神妙な面持ちで言葉を発した。以下、その一部を抜粋する。

「いまの自分の立場は前とは違う。こういうときに存在感を出せなかったら、いる意味がない。自分は、やるべきときにやらなければ、ここまでやってくることができなかったと思っている。明日もそういう気持ちでやる。マリノスにいる意味をこういうときに出さないといけない」

横浜生まれ横浜育ちの育成組織出身選手が、チームのピンチを救う。栗原勇蔵にとって今季一番の見せ場が明日訪れる。
【この試合のキーマン】
MF 7 兵藤 慎剛

 試合前日の練習でトップ下の位置に入ったのは兵藤慎剛だった。その前日まで試していた1トップに伊藤翔、トップ下にアデミウソンを配する策も考えられたが、指揮官は背番号7の先発に気持ちが傾いているようだ。
いまのチームの方向性とトップ下に求められる役割を考えたとき、兵藤のベストポジションはトップ下かもしれない。サイドMFはまずスピードを求められ、さらに得点力や突破力といった一芸を要求される。ボランチは守備力をベースに、あるいは中村俊輔クラスのテクニックがあれば問題ないが、すべてを器用にこなす兵藤は当てはまらないのかもしれない。
そこで、トップ下である。前にアデミウソン、後ろに中村、さらに両サイドに齋藤学と藤本淳吾。なんとも豪華な布陣の真ん中に兵藤がいる。周囲と絡みながらチームを前へ動かし、次に相手のギャップを突く性能は、明日の試合で光り輝く。おおいに期待したい。

 

 

tags: 栗原勇蔵

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ