「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「特に奥さんに感謝したいと思う」 :佐藤優平の期限付き移籍について (藤井雅彦) -1,466文字-

21日、マリノスはMF佐藤優平がアルビレックス新潟に期限付き移籍することを発表した。移籍期間は2016年1月31日までで、今季に関しては『マリノスとの公式戦には出場できない』という条項が含まれている。佐藤は育成組織のプライマリー出身選手で、国士舘大を経て2013年に加入。昨季終盤はレギュラーポジションを獲得し、リーグ戦初ゴールを決めるなど台頭したが、今季はここまでリーグ戦1試合の出場にとどまっていた。

決断の理由はシンプルに出場機会を求めたからだろう。エリク・モンバエルツ監督はこの一件について「(佐藤)優平と同じポジションには中町、兵藤、三門、喜田、熊谷、それに(中村)俊輔とたくさんの選手がいる。プレー時間を確保するためにレンタル移籍するのは良いこと」と話している。佐藤をボランチの選手として考えるならば、たしかにライバルは多く、すでにジェフユナイテッド千葉に完全移籍した富澤清太郎や、あるいは名前を挙げ忘れていたようだがファビオのようなタイプもいる。その中でフィジカルに恵まれているとは言い難い佐藤が定位置を獲得するのは難しかった。

あるいは昨季終盤のように2列目で起用する一手もあったと思うが、モンバエルツ監督はサイドMFにはスペシャリティーを求めている節がある。そしてトップ下には攻守のスイッチ役となれるだけのフィジカルベースがなければいけない。運動量とボールを受けるセンスに長けるが、球際の強さや肉弾戦では力を発揮しにくい性質が、なかなか起用されない理由の一つであった。

そんなとき、佐藤の下へマリノスと同じJ1クラブからのオファーが舞い込む。新潟は柳下正明監督が佐藤の獲得を熱望したと言われており、それならば試合出場の可能性も高いだろう。夏のウインドーで移籍するのだから、獲得する側は必要戦力として見込んでいるはず。中盤ならどのポジションでも起用される可能性が高いが、当面は2列目の一角を任される可能性が高そうだ。現状の課題をモンバエルツ監督は「安定感を出すこと。ポリバレントな能力はあるので、それをチームのために生かしてほしい」と話し、同時に「このレンタル期間での成長に期待したい」とエールを送った。

佐藤といえば結婚相手が有名モデルで何かとメディア露出も多い。

 

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