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「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

メンバー変更はただ一つ ・・・歴史は動きつつある [2nd6節名古屋戦プレビュー] 藤井雅彦 -1,727文字-

2週間の中断期間はあっという間に過ぎ、明日12日から明治安田生命J1リーグが再開する。マリノスはというと、この中断期間に真新しい戦術や新システムにトライするわけではなく、これまで積み上げてきたことを復習する時間に充てた。その一環として5日に川崎フロンターレと練習試合を行い、コンディションを整えてきた。

4-3-2-1_2015 そのフロンターレ戦から明日の名古屋グランパス戦で、メンバー変更はただ一つ。ボランチに入っていた中村俊輔が外れ、中町公祐が入る。とはいえフロンターレ戦前日の練習では中村ではなく中町が入っていたポジションだ。そして名古屋戦に臨む一週間も基本的には中町が1本目に入った。むしろフロンターレ戦で中村が起用されていたことのほうが不思議なのである。

これはエリク・モンバエルツ監督のチームマネジメントの一端と言えよう。指揮官は中村の状態について「間違いなく上がってきている。ポジティブな材料」と笑顔を見せる。その少し前には「重要なのはポジションよりもフィジカルレベルを上げることだ」と話していた。つまり主力組に混ざってゲーム形式の練習を行うことで、コンディションを上げつつチームにフィットしていく作業である。偉大な選手への最大限の配慮とも言えるだろう。

2ndステージに入り、中村は4試合連続でボランチとして先発し、前節の清水エスパルス戦は念願のトップ下を務めた。しかし、そこで際立った結果を残せず、明日の試合ではベンチスタートとなる。この事実が意味するものを、いまは断定できない。単純な降格人事と考えるのは危険で、チームを作っていく上で背番号10をどのように生かすか、まだ試行錯誤しているように思える。

 

 

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トップ下に三門雄大、ボランチに中町と喜田拓也という中盤中央は、1stステージで4連勝していた最中の組み合わせである。当時のマリノスは前からの積極的な守備と、奪ってからは切り替えの早さを生かして相手ゴールに迫った。手数をかけて攻撃するのは二の次で、「まずは前を見る」(齋藤学)という意識が浸透していた。マイボールの時間が長くなってビルドアップの問題点を露呈する以前の話である。

名古屋3-4-2-1 趣向するのは、ボールを奪ってからなるべく手数をかけずに相手ゴールに迫るオフェンスだろう。つまりはボールを奪うという作業が欠かせない。そのとき中盤の守備の強度を保つために、中村ではなく中町を起用するのは妥当といえる。中村がそのスタイルに適応することは必要だが、できる選手をそのまま起用するのは自然な流れでもある。

いずれにしても背番号10がベンチスタートとなる理由は、コンディション不良ではない。チームのスタイルの問題か、あるいは相手に勝つための最善策として選ばれなかった。途中出場でも何かをやってのける可能性は十分あるが、けがの不安を抱えていない現在のコンディションでスタメンに名を連ねないのは、歴史が動きつつある証拠だろう。

 

【この試合のキーマン】
FW 18 ラフィーニャ

 ユニフォームを着ている状態でも、以前よりも体が絞れてきたことがすぐにわかる。それにともない練習での動きも鋭さを増し、指揮官は「重要な選手になる」とあえて“指名”した。

 今季ここまでは開幕前から度重なるけがに見舞われ、リーグ戦で無得点だ。彼自身が持っているポテンシャルや周囲からの期待値を考えると残念すぎる結果で、彼が万全の状態でいればチーム成績は大きく変わっていただろう。ストライカーが1トップの席に収まることで、チームは攻守ともに安定する。

 残り12試合。遅きに失した感は否めないが、残り試合で何を見せ、何を残し、何をもたらすか。「常に結果を残す自信はある」という言葉を有言実行に移してもらいたい。

 

 

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