「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「ヒーローは一人しかいない」(中澤)・「まだフワフワしている」(富樫)・「耐えたから、いいことがあった」(中村)+三門・小林・ファビオ他 [東京戦後コメント]

【試合を終えて】
エリク・モンバエルツ 監督

「FC東京という守備が堅いチームを相手にボールを支配し、辛抱強く戦った。素晴らしいパフォーマンスだったと思う。伊藤は前へのプレーをしていて、富樫敬真にもそれを要求していた。彼の強みであるヘディングがゴールをもたらした。(中村の交代が遅かった理由について)拮抗したゲームで違いを生み出すのはセットプレーか難しいラストパスだと思っていた。(中村)俊輔はその力を持っている。できるだけ長い時間ピッチにいてほしかった」

FW 37 富樫 敬真

「思い切りやれとしか言われた記憶がない。あとは練習のときから裏を狙うことを指示されている。僕個人としてはゴールを決めることだけ考えてピッチに入った。後半に入って、相手のディフェンスも少しずつ疲れてきたと思う。そこで自分は常に相手の裏を狙うことを考えていた。(ゴールについて)自分の前にいるDFと後ろのDFの間に入ることを狙っていた。ゴール前に入ればシュンさん(中村)からいいクロスがくるかなと思ってドンピシャというか、もう頭に当てるだけのような感じだった。サポーターの方々にこんなに喜んでもらうことはこれまでなかった。その感覚はいまも鮮明に思い出せる。自分としてはまだフワフワしている(笑)。もう一度マリノスで試合に出ることがあっても自分のやるべきことは変わらない。自分は足元がうまいタイプではないので、何度も動き直して泥臭くゴールを狙うタイプだと思っている。まだ来年のことは何も決まっていないし、関東学院でも結果を残して恩返ししたい」

DF 22 中澤 佑二

「ヒーローは一人しかいない。特別指定選手として練習に参加して、現役日本代表選手がいて守備の堅いFC東京を相手に、途中出場でゴールを決める。FWは90分の中で1点取ればヒーローだから、それでいい。トップチームの居残り練習して、クロスボールからヘディングを決めたりしている。でも彼にとって大事なのは来週以降の練習。相手のマークは厳しくなると思うし、これから何をするか。でも、あのボールを上げた(中村)俊輔がすごい。9割5分は俊輔のゴール(笑)。チームとして崩したというより俊輔の一撃。順位としては、まだ先は遠い。あきらめない気持ちはあるけど、一つひとつ戦って勝っていくしかない」

 

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MF 10 中村 俊輔

「耐えたから、いいことがあった。後半はウチも少し緩くなったというか間が空いたけど、そういうときは個の力かピンポイントのパスで点が入る。自分はどちらかというとピンポイントのプレーだと思う。(富樫)敬真が決めたけど、それまで(伊藤)翔が前で相手DFをかき回していたから、最後のところでフリーになったと思う。敬真とは練習でも一緒に組んでいなかったけど、2トップのような形なので、なるべく相手の最終ラインにいろと言った。サイドでボールを持ったときに相手のボランチがきつくこなかった。そこで顔を上げる時間があったので、ここだなという感じでクロスを蹴った」

DF 5 ファビオ

「今日は両チームとも似ていた。お互いに力を持っている中で、お互いに出方をうかがって、その中で1点入れることが目的だった。我慢比べの試合を勝つことができた。今日はチーム全体で守りの意識が高かった。相手の前線には力のある選手がいるし、いいクロスボールも上がってくる。それに対してチーム全員でしっかり守ることができた結果が今日の勝利だと思う」

DF 13 小林 祐三

「カウンターからのピンチをほとんど作らなかったことが今日のウチの勝因。それが一度だけあったとしたらゴールが決まる直前に、自分が上がったところのスペースを使われた場面。それ以外は相手にフィニッシュの可能性すらなかったと思う。それでいて、さらに押し込んでいたからゴールが決まったと言ってもいい。(富樫)敬真のゴールだけどチーム全体で決めたものだった。最近よく言うけど、ウチはサイコロの目が出た。相手はサイコロすら振れていなかった」

MF 6 三門 雄大

「(決定機を止めたシーンについて)戻りながら相手のサイドの選手がフリーなのがわかって、慌てて戻った。もうファウルになってPKでも仕方ないという気持ちではないけど、体を寄せてダメだったら仕方ないと思った。そこで最後は(飯倉)大樹が止めてくれた。自分がファーサイドのコースを消して、あとは止めてくれた大樹に感謝したい。試合全体としては前半にもう少しいい形でボールを動かしたかった。でもカウンターを食らうのは避けたかったので、そこのバランスが難しいところ。ただ、僕個人もマリノスももっと良くなる余地はそこにあると思うので、もっと成長させたい」

 

 

 

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