「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「ロシアW杯も頭の片隅にある」(中澤)・「ファビオは真面目だから気にしているかもしれない」(飯倉)・「新しい風を吹かせられたらいい」(富樫)+齋藤・三門・兵藤他[神戸戦後コメント]

【試合を終えて】

DF 22 中澤 佑二

「点を取って 勝てたらよかったけど、ひたすらチームメイトを信じるしかなかった。誰でもいいから決めてくれ、と。バーに当たったりGKのいいセーブがあったりして、相 手が10人になったにもかかわらず嫌な雰囲気になりかけた。でもアデ(アデミウソン)がいいシュートを決めて、最後はミカちゃん(三門)の折り返しから (齋藤)学が決めてくれた。この試合に勝ちたいという思いが詰まったゴールと勝利で、終わってみたら僕の500試合出場の試合だったということ。試合に出 続ける中で少しずつ変化していくことがあった。歳をとって柔らかくなった部分もある。若いときと同じことをやっていたら体がもたない。同じメニューを17 年間やってきたわけではない。まずは40歳での現役を目指してやっていきたい。あとは負けず嫌いなだけ。マリノスには(栗原)勇蔵やファビオといった能力 の高いCBがいる。彼らに負けられないという気持ちで練習に取り組んでいるし、あとはシュン(中村)もいる。シュンはいまもサッカーに対して貪欲に取り組 んでいる。それから(齋藤)学のような勢いのある若手もいる。練習で学に抜かれると悔しい気持ちになるし、それがなくなったら終わりだと思う。ロシアW杯 も頭の片隅にある」

エリク・モンバエルツ 監督

「前半と後半でまったく違うゲームになった。前半は両チームともカップ戦の疲れがあったと思う。ウチは連動した動きが強みだが、ボール回しのスピードを欠いて、ミスから失点した。ただ、後半はいくつかの面で修正できた。相手の裏を取ることがうまくいって、チャンスをたくさん作った。相手GKがいいプレーをして、追いつけるか心配だったが、2点を取って勝利できた。(齋藤)学が入って中央も突き、グラウンドの幅を使うことができていた。守備を固めた相手を崩すのは難しい。その場合はロングシュートも武器になる。我々は勝利を飾るのに必要なプレーをした。今日はボンバー(中澤)のリーグ500試合出場ということで、彼のキャリアを飾るのにふさわしい試合だった。普段からサッカーに取り組む姿勢が素晴らしく、それがなければこの記録は達成できなかっただろう。彼は生活すべてがプロサッカー選手としてオーガナイズされている」

 

MF 11 齋藤 学

「どんな形でもゴールはゴール。チーム全員で取ったゴールだと思う。パンゾーくん(小林)やアデ(アデミウソン)にチャンスがあって、どこかで自分にも一回チャンスが来ると思っていた。今日の朝まで試合に出られるかわからなかったし、(熊谷)アンドリューの思いも背負ってピッチに立った。足は万全ではないけどピッチに立たせてくれた周りのサポートに感謝したい。あとはファビオを助ける意味でもいい勝ち方ができた。今日の勝ち方はすごく大きい。次につながると思う」

 

 

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MF 10 中村 俊輔

「前半の内容が課題。ディフェンスライン4枚とダブルボランチでのビルドアップがうまくいかなかった。相手の間で顔を出していたけど、なかなかボールが来なくて、そのあたりはもっと良くしていかないと。水曜日の天皇杯で120分出た選手が多かった中で勝ち切ったのは大きい。新潟戦のようにアデ(アデミウソン)は高い位置で違いを見せてくれる。ミドルシュートはゴールになる場面の前から狙っていた。前でいい動きをしている選手がいたので、パスとシュートを使い分けた」

DF 13 小林 祐三

「最後は4バックの右CBだった。マリノスに移籍してきてから初めてだし、たぶん6年ぶりくらいだった。でも相手が一人少ないし(渡邉)千真も疲れていたので、やったうちに入らない。SBとボランチとCBの中間くらいのプレーを意識した。相手が食いついてきたら外すことも考えていたし、シュンさん(中村)にいい状態でプレーしてほしかった。右で作って仕上げをしてもらうようなイメージ。(齋藤)学とはやりやすかったし、学も楽しかったと言っていた。あまりやったことがないけど、実は学と自分のラインは相性がいい。自分のシュートは入ればよかったけど、そんなにうまくいかない。そういうキャラじゃない(苦笑)」

GK 21 飯倉 大樹

「(ファビオについて)そういうことは誰にでもある。チームとして盛り返したことに意味がある。GKやDFは一つのミスが失点になって、それが目立ってしまう。でもファビオはいつも体を張ってチームを助けてくれているし、今回のミスがあったからといって責める気にはまったくならない。ファビオは真面目だから気にしているかもしれないけど、チームとしてミスを帳消しにできたことに意味がある。今日はボンバー(中澤)の500試合出場ということで勝ててよかった」

MF 6 三門 雄大

「最後のポジションは右SBだった。相手は一人少ない状況だったので、攻撃のときは思い切って高い位置を取った。守備のときだけ4バックになればいいと思っていたので。決勝点のときはなんとか(齋藤)学にボールをつなぐことができた。学のナイスゴールだった」

FW 37 富樫 敬真

「前で体を張って、チャンスを作りたかった。シュートチャンスもあったけど、相手DFがしっかりついてきた。マリノスはうまい選手が多い。その中で自分の強みは泥臭くプレーできること。そうやって新しい風を吹かせられたらいいと思っていた。これからもチャンスがあったらチームに貢献したい」

FW 16 伊藤 翔

「よく勝ったと思う(笑)。こういう勝ち方ができるのは力がついてきたから。でも、まだ1回だけ。これを続けて行かないと意味がない。それに今日のような展開にならないのがベスト。失点したのは自分たちの力のなさでもある。水曜日に120分プレーしていたけど、思ったより疲れはなかった。相手が退場して一人少なかったし、ずっとボールを持っていたというのもある。試合に出ている以上は勝ちたい。疲れがあっても、そんなこと言っていられない」

MF 7 兵藤 慎剛

「相手が早い時間に10人になったのでチャンスはあると思っていた。自分が入ってからは守備のことは求められていなかったし、シュンさん(中村)と一緒に前にボールを入れていくことだけを意識していた。あとは最後のところで決めきれるかどうかという展開だった。ちょっと時間がかかりすぎた。アデ(アデミウソン)はほかにもチャンスがあったし、そこを決めていればもうちょっとラクに勝てたと思う。でもこういう勝ち方ができたのは地力がついてきたということ。この勢いで残り試合も戦いたい」

 

 

 

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