「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「フロンターレは全員がうまい」(喜田)・「好き勝手やらせたら攻撃力はピカイチ」(三門)・ 「気になる選手は田坂」(小林)+兵藤・ファビオ他 [川崎戦前コメント]

【試合に向けて】

DF 13 小林 祐三

「開 幕戦からお互いにメンバーがかなり変わった。シーズンの最初と最後でチームはまったく違うし、特にウチは監督が代わって最初の公式戦だった。だから前回の 試合内容や結果はあまり関係ない。少なくとも前回みたいにやられることはないと思う。相手のサッカーといまのウチのサッカーのかみ合わせが悪いとも思って いない。気になる選手は田坂。フロンターレにあまりないエッセンスを持っている。高い位置で無理が利く選手だと思う」

 

エリク モンバエルツ 監督

「(齋藤について)学の今後はいまのところわからない。様子を見ながらやっていくしかない。彼自身の今後の感覚を確認しながら先発できるのか、あるいは途中出場なのかを決めていく。少しずつ良くなっているが、まだ100%の状態ではない。確定ではないがおそらくスタートからプレーできると思う。ただ、兵藤がスタートで出場する可能性もある。唯一、確かなのはチームにとってマイナスということ。

仲川は1ヵ 月ほど練習をストップする。今シーズンはおそらくプレーしないだろう。残念ながら彼にとってはほとんどできないシーズンだった。それと(富樫)敬真も今後 あまり練習に参加できない。大学には大学の考えがあり、いいバランスを見つけないといけない。敬真はスピードとゴール前での存在感を持っている。クオリ ティの高い選手が試合に出るのは大事なことだ。いずれにせよ私は試合に勝つために最大限のことをやっていく。

(神戸戦での采配について)まずは三門を右サイドに置きたかった。彼は柏戦で右サイドからゴールを生んだシーンを持っている。ガンバ戦でもあの位置でプレーし た。三門は攻撃面でチームに貢献できるし、チームとして攻撃が必要な状況だった。だから守備の選手を外して攻撃の駒を増やした。リードされている状況だっ たので何かを変えなければいけなかった。だからCBを代えてFWを増やした。

そして小林にはスピードがある。CBの位置もプレーできるスピードがある。対してファビオには高さがあって、得点力もある。そこは選択だった。あの状況でボンバー(中澤)とファビオ、同じタイプのCBは 必要なかった。違うクオリティを持っている選手が必要で、小林はボールを持ち運ぶクオリティも持っている。ただ、これらはあのゲームに勝つための一時的な アイディアだ。それと交代や采配の選択肢が増えているという考え方には賛成できない。なぜならテル(仲川)がいないのでサイドでスピードのある選手の選択 肢が少ない。選手はいるが、目指しているプレースタイルを基準に考えるとスピードのある選手が少ない。

開幕戦のことはよく覚えている。彼らは我々よりもいいプレーをしていた。当時は我々よりいいチームだったが、いまは我々も同じようなところまできている。川崎はJリーグの中でもトップレベルの一つ。開幕当初から大きな変化はないが、同じ考え方でやっているのでさらにレベルアップしている。でも順位表を見ればわかるとおり、我々もレベルアップしている。私は川崎を恐れていないし、自分たちのクオリティに自信を持っている。

結局はどのチームもパスをつなぐわけだが、川崎は各個人が狭いスペースでスピードを変化させることができる。彼らは自分たちのスタイルに合った選手を探し てスカウトしている。大事なのは攻守のバランスだ。川崎も守備をしなければいけないわけだから。彼らは前に人数をかけてくるので、ボールを持っている状況 でバランスを崩してくる。だから我々より得点を多く決めているが、失点もある。でも私はそれでいいと思う。一つのスタイルがあって、それでサポーターを喜 ばせているのだから。スペクタクルという点で川崎は多くのゴールを決めている」

 

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MF 28 喜田 拓也

「フロンターレは全員がうまい。どこからでも攻められるし、技術が高い印象がある。1stス テージの開幕戦は自分がけがをしていたので対戦できなったけど、ああいう相手に個人としてもチームとしてもどこまでできるか楽しみ。守備に追われる時間も 長くなると思うけど、それをネガティブに考え過ぎずにプレーしたい。攻撃だけでなく守備でもゲームをコントロールできると思うし、それができればいい試合 になって結果もついてくる」

 

DF 23 下平 匠

「今度のフロンターレ戦はウチがボールを持つか、相手にボールを持たれるかのゲームになる。1stステージの開幕戦はひたすらボールを持たれた記憶しかない。どこに行ってもボールを奪えなかったし、3失点以上やられている感覚だった。でも当時といまではウチのチーム状態が違うし、最近は負けていないという自信もある。攻めるだけでも守るだけでもダメ。攻守のバランスと主導権争いが次の試合のポイントになる」

 

DF 22 中澤 佑二

「先週は何もアクシデントなく500試合出場を達成できてホッとしている。でも、ここからまた長い道のりが始まる。もし600試合出場を目指すのであれば、達成できるのはどんなに早くても自分が41歳になるシーズン。順調なら40歳の終わりの頃だと思う。正直そこまで見えないけど、いまは今シーズンを警告ゼロで終わりたいという目標がある。去年はフルタイム出場して警告1だった。今年は警告ゼロでフェアプレー賞を受賞したい」

 

DF 5 ファビオ

「神戸戦でのミスは自分自身驚いてしまった。ああいったミスはいままでなかったと思うので、それが失点になって動揺した。仮にあのまま試合に負けていたら落ち 込んでいたかもしれない。結果的にチームメイトに助けられて逆転勝利できたので落ち込むことなく、気持ちを切り替えてフロンターレ戦に臨める。フロンター レにはゴール前で違いを生み出せる大久保選手がいる。彼に注意しながら、集中力高くプレーしなければいけない」

 

MF 6 三門 雄大

「好き勝手やらせたら攻撃力はピカイチのチーム。中村憲剛さんと大島くんのところに自由を与えて、そこから前にボールを入れられると大久保さんの得点力が生きてしまう。センターラインがやられないことが大事になる。ただ、去年3-0で勝った試合はボールを持って主導権を握れた。相手は守備が好きな選手はあまりいないと思うので、ボールを持てる場面ではしっかり横に動かして、縦に入れたい。それから打ち合いは避けたい」

 

MF 7 兵藤 慎剛

「最近はボランチやトップ下でクローザーの役割をすることが多かったので、2列目の感覚を取り戻すのに時間がかかる。ボールを受ける位置や相手のプレッシャーが違うので、その感覚を思い出さないといけない。今回は(齋藤)学のけがの 状態次第だと思うけど、途中出場だとしても気持ちの準備だけはしっかりしたい。フロンターレは攻撃力があるので、まずしっかり守備をすること。攻撃では相 手の間で積極的にボールを受けていきたい」

 

 

 

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