クラブハウスに引き上げてくる際に涙を流した選手がいる。アデミウソンだ [練習レポート-最終日-] 藤井雅彦
28日、マリノスは今季の最終練習を行った。練習前、来季に向けたミーティングが行われるなど、視線の先にはすでに2016年がある。とはいえ今季のカレンダーに従って最終節直後からオフに入ると、あまりにも期間が長くなってしまう。始動を早める一手も考えられたが、クラブハウス移転にともなっての練習グラウンド周りで確定していない部分もあるようだ。さまざまな事情を考慮した結果、今週1週間は全体練習を行った。
といっても公式戦という目的のない練習は心身ともに非常に難しい。単純に相手対策など存在するはずがなく、ここでハードなトレーニングを課して負傷者が出てしまって元も子もない。幸い今週のメニューで負傷した選手はおらず、最終日の今日もミニゲームなどリラックスした内容だった。契約非更新となったFW矢島卓郎、DF天野貴史、DF比嘉祐介、FW端戸仁の4選手も参加し、負傷者を除く全員で汗を流した。
その負傷者についてだが、左足首を負傷してシーズン終盤を欠場した喜田拓也は別メニュー調整となっている。現在はある程度の速さでランニングできるまで回復しており、来季の始動には間違いなく間に合う見込みだ。喜田の状態や現在の心境などについては今月末に公開予定の独占インタビューをご覧いただきたい。
そして今季の最終練習ということは、マリノスタウンでの最後の練習を意味する。2007年から9年間に渡って使用してきたグラウンドやクラブハウスとお別れしなければならない。選手たちにはそれぞれの思い出が詰まっているだろうし、担当記者としても寂しい限りである。齋藤学が「マリノスタウンでの最後の練習の日が快晴で良かった」と話したとおり、見上げるとそこには一点の曇りもない青空が広がっていた。
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