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「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

新布陣はボランチを3枚置く [4-3-1-2] 。開幕まで残り2週間のこの日、新たなトライ [練習レポート]

 

始動から5週目のスタート、開幕まで残り2週間のこの日、新たなトライが始まった。15日、宮崎キャンプ明けで横浜でのトレーニングを開始したマリノスは、さっそく二部練習を実施。その午前・午後の練習でエリク・モンバエルツ監督は新システムにトライした。

新たな布陣は以下のとおり。ちなみに紅白戦形式でGKは左右に二人ずつ配置されていたため、ここでは割愛する。なお、宮崎キャンプを別メニューで過ごしていた飯倉大樹はGK練習に合流し、左ひざを痛めている榎本哲也も当面は問題なさそうだ。順調なら当初の予定通り、この二人が開幕スタメンの座を争うだろう。

新布陣はボランチを3枚置く[4-3-1-2]だ。4バックは不動の4人で、トップ下にはもちろん中村俊輔、そして2トップに齋藤学と伊藤翔、または富樫敬真が入った。システム変更の前提としてエリク・モンバエルツ監督は「アデミウソンがいなくなって前のスピードを失った。それを埋めていくトレーニングをしないといけない」とコメント。練習における選手への意識付けもさることながら、配置変更で前線にスピードのある選手を置く方策を用いたということ。

キーマンは複数人いるが、まずは齋藤のパフォーマンスにかかる期待は大きい。「(齋藤)学は我々のチームで最もスピードのある選手の一人」(モンバエルツ監督)。まさしくそのとおりであろう。

そもそも左サイドに固定しておくのはもったいなかった。いまのチームで局面を動かし、戦況を変えることのできる選手の筆頭格は齋藤だ。そういった類の選手はなるべくピッチの中央で、そして相手ゴールに近い位置でプレーさせるべきである。それは昨年のアデミウソンにも当てはまる話だが、右MFでも違いを出せていたのは彼の絶対能力値の高さゆえに成せた業でしかない。

 左MFから2トップの一角に役割を変えた齋藤が、ゲームの中でどれだけボールに触れられるか。相手からのプレッシャーは強まることが予想され、そのマークをいかにしてかいくぐるか。前向きの状態でボールに触れるのが理想で、チームとしてのサポートが欠かせない。そしてトップ下にいる中村にとっては、ボールを持った時点で前に2トップいるのは歓迎だろう。つい先日も「2トップがいるチームのトップ下をやりたい」とこぼしていたくらいである。システム変更に際し、攻撃面に関してはさほど心配ないのではないか。システム変更を嘆く必要がないほど、[4-2-3-1]の攻撃も良好とは言い難かった(もし順調に進んでいるならシステム変更していないわけで)。

むしろ、攻撃に至る以前の守備に不安がある。中盤から前の選手の立ち位置が変わることで、ボールホルダーにプレッシャーがかからない。このシステムを採用する最大の問題(難しさ)は、高い位置からプレッシャーをかけることが難しい配置であること。2トップとトップ下の3選手だけで相手のビルドアップを封じることは難しく、トリプルボランチの、特に左右の選手は的確な状況判断と膨大な運動量を求められる。DFとMFが引いて守ってカウンターを狙うのなら話は別だが、モンバエルツ監督の「やることは大きく変わらない」という言葉から、それは想像しにくい。相手のSBがボールを持った際、誰がどの位置からプレッシャーをかけるのか。それが曖昧になった瞬間、マリノスの看板である“堅守”は崩れ去ってしまうだろう。

もっとも、指揮官が新たなシステムにチャレンジするのは当然の動きともいえる。長谷川亨新社長が示唆していた補強は明らかに滞っており、かといってキャンプ中の練習試合を見るかぎり、従来の[4-2-3-1]も頭打ちだ。昨季からのバージョンアップを狙うのなら、何かを抜本的に変える必要がある。だからこそ「大きく変えたくはない。すでに共通理解はできている。ただ、いろいろなやり方を試したい」という言い回しになるのだろう。帰る場所はできているという自信が、このタイミングでの新システムトライを可能にしている。

 

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