「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

開幕戦は従来の[4-2-3-1]で 臨むことが濃厚 [練習レポート]

 

指揮官の見切りは早かった。前号でお伝えしたように、チームは宮崎キャンプを終えた最初のトレーニングで[4-3-1-2]の新布陣をテストした。午前・午後の二部練習はで主に新システムの確認作業に時間を割き、午前と午後で違うメンバーを試すトライもした。対戦相手がいる状況ではなかったが、慣れ親しんだ[4-2-3-1]からの変更作業は簡単なことではない。同じ11人だとしても立ち位置が変わるだけで景色はガラリと異なる。

本来は、その練習で出た課題を次回以降のトレーニングで修正していくべきなのだろう。開幕までの時間こそ短いが、それをしなければ新システムはオプションにもならない。せめて今週一週間はスムーズに事が進まないことを承知の上で[4-3-1-2]を継続すべきだったかもしれない。

しかし、エリク・モンバエルツ監督は元の布陣に戻してチーム力を上げる作業に変更した。17日の練習では[4-2-3-1]に回帰し、2トップの布陣は封印された。1トップに伊藤翔、トップ下に中村俊輔、左MF齋藤学というお馴染みの編成で、候補者それぞれが決め手を欠く右MFには天野純が入った。ダブルボランチと4バックについては昨季終盤のレギュラー陣と変わらない。

システム回帰の最大の理由は「守備が機能しないのならば意味がない」という指揮官のサッカー観であった。すでに指摘したように[4-3-1-2]で は前線からの守備がハマらない。練習中はトップ下の中村が右サイドに回る形や、三門が右サイドに出て中村が中央を埋める守備のスライドをテストしたが、実戦になった場合はどちらも難しい。とはいえシステムの形そのものをキープしたまま守る術を身につけるには時間がかかる。

 

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