「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

ナビスコ3試合連続で直近のリーグ戦から11人を入れ替え。短い準備期間で試合に臨む [ナビスコ4節鳥栖戦プレビュー]

 

アウェイでジュビロ磐田に大勝したリーグ第7節から中3日でナビスコカップ第4節を迎える。対戦相手は3月にリーグ戦で対戦し、同じニッパツ三ツ沢球技場で2-1の勝利を収めたサガン鳥栖だ。相手は16日に予定されていたリーグ戦が、熊本地方の地震による影響で中止となった。これまでのナビスコカップでも大幅にメンバー変更しておらず、明日のゲームも主力選手のほとんどが出場する公算が高い。

迎え撃つマリノスは、当然のことながらスタメン総入れ替えを敢行する。これでナビスコカップは3試合連続で直近のリーグ戦から11人を入れ替える。もはや、その是非を問う意味はない。エリク・モンバエルツ監督にとってリーグ戦はリーグ戦、カップ戦はカップ戦と明確な線引きがある。リーグ戦の合間に開催される以上、コンディションを考慮してもメンバー変更は妥当だ。

 カップ戦で結果を残した選手は、今後のリーグ戦でのプレー機会を増やすだろう。これまでそういった事例が少ないのは、カップ戦スタート以降はリーグ戦で結果が出ているからにほかならない。仮にリーグ戦で黒星が先行していれば、最近のように先発が固定されていた可能性は低い。新たな登用があっても驚けず、指揮官は「リーグ戦は11人だけでは戦えない」と繰り返している。

これまでにも記述しているように、明日出場するメンバーは非常に短い準備期間で試合に臨む。今回の場合、日曜日がオフのため月曜日と火曜日の2日間のみが準備に充てられた時間で、準備万端とは言い難い。その中でも結果を求められるのがプロの世界とはいえ、メンバーの入れ替えがあればあるほど苦しくなるのは否めない。過去2試合の経験をどれだけ生かせるかがポイントになるだろう。

選手の配置に触れると、前回の柏レイソル戦ではCBだったパク・ジョンスとボランチの新井一耀がポジションを入れ替える。それぞれの適性を考えたときには、今回が正しい配置だろう。新井は「緊張するけど、本来のポジションでプレーできるのは嬉しいし、楽しみでもある」と前向きだ。逆に言うと、彼にとっては言い訳無用のゲームになるかもしれない。

 

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 また左SBには前回同様、日本体育大学在学中の特別指定選手・高野遼が入る。柏戦では力強いキックでインパクトを与えた。いまは長所をアピールする段階で、まずまずのマリノスデビューとなった。ただしプロレベルでの守備力は未知数。明日の試合では攻守両面でどのようなパフォーマンスを見せるか。それによって彼の未来は大きく変わるかもしれない。

チームのプライオリティがリーグ戦に置かれているのは明らかで、カップ戦は底上げの場として活用されている。選手個々のアピールの場と言い換えることもでき、その上でチームとして勝ち点3を目指す。鳥栖に敗れるとノックアウトステージ進出はかなり厳しくなるだろう。それはモチベーションにも影響を与えるだけに、明日の一戦は勝利を狙わなければいけないゲームだ。

 

 

 

 

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