「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

三門のほかにも出場機会を求めている選手は多い。今後、さらに動きがあっても不思議ではない [1st17節FC東京戦プレビュー]

 

今日6月24日に38歳の誕生日を迎えた中村俊輔だが、今週に入ってから一度も全体練習に合流できていない。前節の大宮アルディージャ戦で慢性的な両足首痛が悪化し、自ら交代を申し出た。その後は負荷をかけないように別メニュー調整が続いており、本人も「ここで一度休んでしっかり治す」と発言。今節のFC東京戦を欠場することが決定的となった。

 代わりにトップ下を務めるのは兵藤慎剛だ。大宮戦では中村に代わってその位置に入り、パス&ムーブで攻撃の潤滑油となった。中村のように精度の高いキックやラストパスを持っているわけではないが、周囲の選手のつなぎ目になるプレーは彼のほうが上かもしれない。1トップのカイケやサイドMFの齋藤学やマルティノスと有機的に絡みながら相手ゴールの近くでプレーする。また、前節は貴重な同点ゴールを決めた左SBの下平匠だが、23日の練習中に左ふくらはぎ痛を再発。新井一耀が代役を務める。

16試合を消化して勝ち点22の9位という成績は、明らかに物足りない。早々に優勝争いから脱落し、かといって残留争いに巻き込まれるほど悪い数字でもない。相変わらずの中位にとどまり、リーグの中で影の薄い存在になってしまっている。対戦相手のFC東京もチーム状態は酷似しているように見えるが、2ndステージ開幕に向けて弾みのつくように勝利を飾りたい。

 

下バナー

 

 年間勝ち点での上位進出を狙いつつも、2ndステージに視線を向けなければいけない時期である。昨日、三門雄大がアビスパ福岡へ完全移籍することが発表されたように、徐々に移籍マーケットは活発化しつつある。出場機会に恵まれなかった選手や、さらなるステップアップを目指す選手がこのタイミングで籍を移す可能性は否定できない。

マリノスに在籍する選手も例外ではない。三門のほかにも出場機会を求めている選手は多い。今後、さらに動きがあっても不思議ではなく、すでに水面下で動いているクラブや選手もいるだろう。一方で、選手層の薄いポジションやアップグレードが必要な位置に、補強を考えなければいけない。欲を言えばきりがないのだが、とにかく固定できていない1トップをどうするか。

ピッチ内だけでなくピッチ外からも目が離せない時期である。

 

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ