「オレ一人の責任してもらってかまわない」(喜田)・「キー坊のプレーは、逆に自分たちに力を与えた」(榎本)他 [大宮戦後コメント]
【試合を終えて】
エリク・モンバエルツ 監督
「比較的良いプレーができたと思う。ただ、ゲームのシナリオは選手にとって難しく、厳しいものだった。後半の最初のところで、何度かチャンスを作り、リードするチャンスがあった。しかし逆に相手にリードされてしまった。しかも、そのあと10人になってしまった。でも10人になってもサポーターが後押ししてくれて同点にすることができた」
――後半、齋藤とマルティノスの左右のサイドを変更したが、その狙いは?
「まず、どちらがどちらのサイドでプレーしたとしても、我々にとっては両サイドのプレーが重要。前半は右サイドがうまく機能していた。左サイドは、右に比べて少し機能していなかった。そしてこの二人はいろいろとバリエーションをつけるために、サイドを変えていいということになっている。そして彼らはそれを実際にやった」
――ボランチの二人が攻めているときに押し上げずにポジションが低く、前線とスペースができて、そこを相手に突かれているように見えたが?
「まず彼ら二人はビルドアップの時は低い位置を取っていていい。そして基本的にはボールを失った瞬間は、彼らはもう少し高い位置にいけない。そしてダブルボランチとトップ下、今日は天野だが、この3人でトライアングルを作っている。この3人の良い関係、良いポジショニングというものを作らなければいけない。でも比較的良かったと思う」
MF 29 天野 純
「オレが決めていれば結果は変わっていた。チャンスの場面では落ち着いて力を抜いてシュートを打てた。いつもは慌てて力んで枠の外に飛んでいたけど、それよりは少しゴールに近づいている。でも結果を出さなければいけない立場で、結果的に結果を出せていない。カイケからの落としがきた場面も少し反応が遅れた。終盤は疲れて足をつってしまった。先に失点して終盤になったら自分が交代する感じはわかっていたので、だからこそ決めないといけなかった。次の試合でチャンスがあるかわからないけど、気持ちを切り替えて練習から全力でやるしかない」
MF 8 中町 公祐
「序盤から相手にしっかり圧力をかけて、大きなピンチもなかった。かといって気を抜くような試合展開でもなく、0-0のまま試合が推移した。前半は最終ラインからのロングボールを使う攻撃が多かった。そのボールが通れば自分も押し上げて攻撃に絡めるけど、不必要に下がり過ぎることはしたくない。後半はチャンスを決め切れず、逆に相手のスーパーゴールで失点した。サッカーではよくある話。最後に同点に追いつけたのは全体の雰囲気もあったし、これは次につながる。もちろん勝ち点3を取れなかったというのが本音だけど、みんながやり続けることで勝ち点3や勝ち点1がついてくる」
DF 5 ファビオ
「チームとして良いゲームの入り方ができた。それを試合の最後まで続けることもできたと思う。でも相手の素晴らしいシュートがあって、あの場面に関してはGKもノーチャンスだったと思う。10人になってからも自分たちの力を示すことができたと思う。大宮はとても守備が良いチームなので、先に失点しないように自分たちも守備からゲームに入った。(得点について)ボールが少し高かったけど、そのほうがタイミングを取りやすい。自分の一番高い到達点でボールに触ることができた。次のゲームこそは勝利を飾って、可能性がある限りタイトルを狙いたい」
GK 1 榎本 哲也
「先制点を決めないとサッカーはああいう展開になる。失点の前にビッグチャンスが何度もあって、でも決めないとこうなってしまう。引き分けたのは自分にとっては幸運だけど、本当は勝たなければいけない試合だった。キー坊(喜田)のプレーは、逆に自分たちに力を与えたと思う。10人になって吹っ切れた部分もあるし、本人は落ち込んでいたけど、あのプレーがあったからこその引き分け。(失点場面について)打たれた瞬間に『やばい』と思って、ボールはポストに当たって入った。あの時間帯は決定的なチャンスが多くて、全体が間延びしていた。あのシュートを止めるには全体をコンパクトにしていないと難しい。シュートそのものは“事故った”(笑)」
MF 28 喜田 拓也
「自分が試合を苦しくしたのは間違いない。すべてはオレ一人の責任。でもチームメートや監督をはじめとするスタッフ、それと会社の人たち、そしてサポーターが前を向いて戦って、最後の最後に追いついてくれた。僕には素晴らしい仲間がいた。次の試合には出られないけど、チームが勝つために自分もサポートとしたい。チームのためにやる。いつもサブ組は全力で練習して、それに助けられている。今度は自分がそれをやる。今日の結果に満足しない人がいたとしたら、それはオレ一人の責任してもらってかまわない。(退場の場面について)ああするしかなかった。でもそれを招いてしまったのも自分」