「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

中村俊輔 「キレッキレだから」とニヤリ [天皇杯3回戦 ヴェルディ戦プレビュー]

 

チームは19日から高知県内に入り、22日の天皇杯3回戦・東京ヴェルディ戦に向けて調整を開始した。移動日は雨の中で午後練習を予定通り行なったが、翌20日は台風16号の影響で午前練習を午後練習に変更。それでも15時30分に練習をスタートする頃には青空が広がっていた。試合前日の21日は完全非公開となったため、本稿は20日の練習取材を基に構成する。

 最初にけが人についてだが、この試合で復帰を飾る選手はほとんどいない。ファビオや喜田拓也もチームに帯同しているが、いまのところ別メニュー調整で復帰を目指している段階だ。ただし経過は順調のようで、少しずつペースを上げている。エリク・モンバエルツ監督が「来週戻ってこられる選手がいる」と話すのは彼らかもしれない。

そんな中、ベガルタ仙台戦で左太ももを打撲した齋藤学は、明日の試合で先発復帰する可能性が高そうだ。フォーメーション練習では定位置の左サイドに入った。痛みが完全に消えたわけではなく、週末の川崎フロンターレ戦を見据えるならば、ここで無理をさせる必要もない。一方で、指揮官の頭の中には試合のリズムをキープさせるという狙いもありそう。延長戦にもつれ込む可能性があるのだから途中出場のほうが効果的に思えるが、ここでの起用法が最初のポイントだ。仮にベンチスタートの場合、先日のアルビレックス新潟戦同様に、左にマルティノス、右に前田直輝が入るだろう。

 

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そして、この試合ではシステムを[4-2-3-1]に戻すかもしれない。というのも、中村俊輔の復帰がいよいよ現実味を帯びてきた。練習では主力組と思われる面々に混ざり、軽快な動きを披露。本人も「キレッキレだから」とニヤリ。試合から遠ざかっていることを感じさせない、さすがのプレーを見せていた。

 その中村をどの位置で起用するか。モンバエルツ監督は「(中村)俊輔は、基本は[4-2-3-1]のトップ下だと考えている。でも(パク)ジョンスはアンカーのほうがやりやすそうに見える。出る選手の特徴に応じてシステムを決めたい」と思案顔。予想フォーメーションでは[4-2-3-1]で構成したが、パク・ジョンスを生かすならば中村を[4-1-4-1]のインサイドハーフで使うかもしれない。また、練習では中町公祐がアンカーの位置に入っていたことも補足しておく。

ほかでは遠藤渓太が右SBに入り、連戦も含めてフル稼働していた小林祐三を温存する構えだ。1トップも伊藤翔ではなくカイケか。あるいは天野純あたりにも出場機会が巡ってくる気配が漂っている。いずれにせよ、いくつかのポジションに選択肢があり、「選手全員で戦う」(モンバエルツ監督)ゲームとなる。

 

 

※今回のヨコハマ・エクスプレスには移動の関係で選手コメントはありません。

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