「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「ロスタイムが長いことはある程度わかっていた」(伊藤)・「ロスタイム9分は気づいていなかった。すごく短く感じた」(天野)他 [川崎戦後コメント]

 

【試合を終えて】

エリク・モンバエルツ 監督

「見ごたえのあるゲームだったと思う。最後のところはとても感動で心が揺さぶられる展開になった。川崎フロンターレのサポーターにとっては、より大きな感動の揺れがあったと思う。最後は私としても少し残念な思いが残っている。経験のある選手がいたので、あの失点を何とか防ぎたかった。前半と後半でゲームの展開が大きく変わった。前半は両チームともに守備に戻るというところがきっちりできていて、攻撃で崩し切るのがなかなか難しい展開だった。後半はより切り替えのところが一つのポイントになって、オープンな展開になった。しかし、今日は我々の選手たちを称えたいと思う。メンタルの強さ、最後まであきらめずに、同点に追いつこうとした姿勢、そこを称えたい」

――前半から後半の半ばまで、川崎Fのパスを奪い切れない展開が続いた。それに対してはどのような指示を与えていた?

「川崎Fのスタイルは分かっていた。ポゼッションをベースにしてゲームをコントロールしようとしてくる。我々のボールを奪う位置をもう少し高くしたかったが、それができなかった」

 

FW 16 伊藤 翔

「試合中から審判が、フロンターレのGKの様子がおかしいのでロスタイムをとる、ということをピッチの選手に話していた。だから出場している選手たちは、ロスタイムが長いことはある程度わかっていた。僕たちは優勝するために勝つしかなかった。最後のところで盛り返せたけど、あと1点のところが…。勝つどころか勝ち点1すら取れていない。その現実を受け止めなければいけない。残りリーグ戦4試合のほかにルヴァンカップと天皇杯がある。どこかでタイトルを獲れるようにやっていきたい」

 

MF 25 前田 直輝

「今日はサイドではなく真ん中の位置で出たけど、ボールの奪いどころと守備の位置をつかめずに終わってしまった。終盤はビハインドの展開だったので、守備のことよりも攻撃のことを考える感じだった。ボランチの(天野)純くんが良い動き出しをしてくれて、いい形でプレーできたことがゴールにつながった。2点取れて逆転できれば良かったけど、結果がすべてなので。雰囲気は良かったと思うけど、結果的にこぼれ球のところからやられてしまった」

 

 

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MF 7 兵藤 慎剛

「前半は守備のやり方が良くなかった。脇を締めて間を通させない狙いだったけど、サイドハーフが開いてしまうことで守備が機能しなかった。一度、中にブロックを作って外に追い出していくやり方をしないといけなかった。ボールを回すときもダブルボランチが横並びになったことでサポートの距離が長くなった。攻守ともに走る距離が長くなって、前半に走らされ過ぎた。後半はオープンな展開になってスプリントの回数が増えて、ボールを奪いに行くときに足をつってしまった」

 

DF 13 小林 祐三

「ピンチの回数を考えると妥当な結果かもしれないけど、一度追いつけたわけだから悔いが残る。客観的に見ることが大事かなと。前半はあまりチャンスを作れなかったけどビッグチャンスが2回くらいあったし、反対にやられた場面もそれほどなかった。1stステージは練度の差を感じたけど、今日は自分たちの良さも出せた。シュート20本打たれたけど、それは後半オープンな展開になったので差し引かなければいけない部分もある。ただ、どの失点ももったいなかった。1失点目は自分にとって見栄えが悪いものだったと思う。でもあのクロスをクリアするとしたら、ファーサイドの選手を完全に捨てたとき。クロスを上げる選手はフリーで選択肢があった。(栗原)勇蔵くんも『ちょっとニアが気になった』と話していた。だからあの失点は個人のミスではなくグループとしてのミスだった。」

 

DF 22 中澤 佑二

「3点ですんでよかった。ピンチはもっとたくさんあった。前半からリズムを出せなかった。マリノスの出足が良くなかったし、攻撃は(齋藤)学頼みになっていた。1失点目はクリアミスからだった。2失点目もビルドアップのミスから。2点追いつけてよかったけど、今日の展開なら2-2で御の字だった。でも攻撃的な選手が多くいて、セカンドボールを拾えなくなっていた。そこが唯一、悔やまれる。後ろの選手は2-2でもいいという気持ちがあった。そこで意識が統一されていなかった。そういう声をかけるべきだったか。勝ちたい気持ちは当然あったけど、今日の内容は2-2でも良かったかもしれない」

 

MF 29 天野 純

「外から見ていて、こうやったらゲームが動くということをイメージして中に入った。それと負けている状況なのでリスクを冒して行こうと思っていた。(前田)直輝が抜け出して、相手もついてこなかったので2対1が作れていた。中で(伊藤)翔くんが少しマイナス気味にいて、相手のプレッシャーもなかったので速いボールを入れた。そうしたら翔くんがヘディングでうまく合わせてくれた。最後はオープンな展開になってお互いに点を取って、勝ち切りたいゲームだった。でも、これがサッカーなのかなと。ロスタイム9分は気づいていなかった。すごく短く感じた」

 

 

 

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