「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「トリコロールのユニホームのまま引退したい」 中澤は思いの丈を振り絞った ・・・中澤・天野・喜田・前田の4選手が契約交渉

 

11月9日、クラブは来季に向けての契約交渉を行った。この日は中澤佑二、天野純、喜田拓也、前田直輝の4選手が交渉の席に着いた。

リーグ戦終盤に出番を増やした天野は「ゴールという結果を残していない。そういったことを加味すると納得できる提示だった」と落ち着いた口調で話した。クラブ幹部から「グラウンドの中では自分がナンバーワンだと思ってプレーしてほしい」と伝えられ、来季こそ目に見える結果を出してチームを引っ張ると、決意を新たにしたようだ。

今季もレギュラーボランチとして稼働した喜田。真面目で実直な性格は変わらず、クラブとは真摯な姿勢で向き合った。自身のパフォーマンスについては「満足している部分はない。もっと伸ばせるところばかり」と厳しい自己評価を下した。普段からタイトル獲得を渇望している若きリーダーは、最後に「いまやれていないわけではないけど、もっとできるチームだと思っている。自分たちの可能性を信じながら、みんなで前へ進んでいければ」と前向きにまとめた。

松本山雅から移籍加入した前田は、思い描いていた通りとは言い難いシーズンを過ごした。それについては「入るときの想像と、いまここにいる自分は違う」と苦労を認める。シーズン半ばに、出場機会を求めての移籍も選択肢にあったが「あそこで腐ってJ2やJ3に行くも僕次第。いま、壁を壊して登り始めたところ」とすっかり前を向いているようだ。

そして最大の注目は、クラブから書面で大幅な減俸を提示された中澤である。あまりにも厳しい出来事に38歳は「提示を受けてから精神的に落ち込んだ。フルタイム出場して50%近く下がるのは、どの選手でも不安になる。引退がちらついた」と明かす。その上で臨んだ初回の交渉で、首脳陣は「功労者にふさわしい対応をさせてもらった」(利重孝夫チーム統括本部長)と評価の見直しによる再提示を行う方針を示した。

以下は利重本部長のコメントである。

「一回目は一回目であったこと。その上で再提示させてもらう。最初の提示があったからこそ話せる部分もあった。いずれにせよ一回目の提示があったことは事実、結果としてお互い納得した結果になれば、それが適正な提示になる。とにかく今日は『来年も必ず一緒にやりたい』という意思を伝えた」

 

 

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