練習中、背番号11はとにかく大きな声を出し、全体の士気を高めている。名実ともにリーダーの風格だ [宮崎キャンプ1日目レポート]
12日、マリノスは宮崎市内で4泊5日のキャンプをスタートさせた。現地は練習がスタートした15時30分でも気温16度前後と温暖な気候で、初日に関してはほぼ無風という絶好のトレーニングコンディションとなった。グラウンドに集合した選手、スタッフ一同は宮崎県関係者と宮崎市関係者から手厚い歓迎を受け、練習をスタートした。
今回のキャンプには、すでに帰国しているカイケとファビオを除く全選手が参加。人数を補完する意味も含めてユースから、すでに来季のトップチーム昇格が決まっている原田岳と吉尾海夏、さらに2年生の山田康太、堀研太の2選手が帯同している。初日のこの日は栗原勇蔵、飯倉大樹、下平匠が別メニュー調整で汗を流し、左足首を痛めている伊藤翔のみ室内調整となった。
チームは初日からハードなメニューを消化。基礎トレーニングを兼ねたウォーミングアップに続いてボール回しを行うと、次に10対10のフォーメーション練習に移行する。それが終わると、最後にはスプリントと同時進行しながらのシュート練習をみっちり行い、トレーニングを終えた。
このキャンプでの狙いについてエリク・モンバエルツ監督は以下のように語っている。
「初日の今日はいつもの延長で、プレッシャーがある中でのビルドアップのトレーニングを行った。フィジカル面で高い強度のプレーを繰り返す持久力も求めた。明日は戦術の練習を行い、1対1のデュエルも含まれるパワー系のトレーニングがある。水曜日は相手の裏を取るトレーニングとフィジカル面ではスピード系のメニュー。そして木曜日には練習試合を組んで、試合のインテンシティを取り戻す。今週は練習のボリュームとインテンシティを上げて、ガンバ戦に向けてコンディションを作っていく」
ガンバ大阪との天皇杯準々決勝が行われる12月24日まで2週間余り。いよいよ本格的な戦闘モードに切り替わろうとしている。
というのも、11月12日に行われた天皇杯4回戦から6週間もあるこのカレンダーは、チームと選手にとって非常に難しい。フィジカルコンディションだけでなくメンタル的にも難しい時期だ。実際に、少し前まではインフルエンザが蔓延しており、それは緊張感を保つことが困難だった証左と言えるだろう。
キャンプ初日の練習を見るかぎり、普段と異なる環境が前向きに作用しているのか、選手たちの顔つきが変わっていた。トレーニングへの集中力が高まり、必然的に質も上がっている。その中で選手一人をフォーカスするとしたら、それは齋藤学以外にいない。
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