「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「最初は自分が声出しをやってもいい」と中澤は柔和な笑みを浮かべてバックアップを約束 [今季のキャプテン、副キャプテンについて]

 

新キャプテンはピッチ内外でどんな立ち居振る舞いを見せてくれるのだろう。

マリノスは15日、2017シーズンのキャプテンに齋藤学(26)が、副キャプテンに中澤佑二(38)、栗原勇蔵(33)、飯倉大樹(30)、喜田拓也(22)の4選手が就任することを発表した。昨年まで6年連続でキャプテンを務めていた中村俊輔が移籍し、誰がキャプテンマークを引き継ぐのか注目されていた。その結論は今季のチームの顔となる“あの男”だった。

宮崎キャンプ最終日、エリク・モンバエルツ監督は「頭の中に考えはある。来週の早いタイミングに決められるのではないか」と話し、キャプテン1名ほかに副キャプテン4名を置く構想も明らかにしていた。その言葉通り、14日の全体練習終了後に該当選手に意思を伝え、全選手が了承した格好だ。

注目は、やはり新キャプテンの齋藤だろう。つい先日、背番号10への変更が発表されたばかりである。その直前まで海外移籍を模索して契約更新が遅れていたのが、まるで嘘のような展開だ。背番号10変更に関しては自身から申し出た希望だが、この一件はモンバエルツ監督と利重孝夫チーム統括本部長をはじめとするフロントの協議によって方向性が決められた。

キャプテンとはどう在るべきか。腕に腕章を巻くだけという考え方はある。キックオフ前にチームを代表してコイントスを行う選手という見方もあるだろう。だが、キャプテンという肩書きが持っている能力を爆発させるきっかけになる場合もある。責任が力となり、好パフォーマンスにつながるかもしれない。齋藤は「責任を持たせたいと言われたのは光栄なこと。責任を持ちながら頑張りたい」と力強く語った。

「自分にプレッシャーをかけたい」という理由で譲り受けた背番号10にとどまらず、今度はキャプテンという立場になる。プレーヤーとしては日本代表であり、Jリーグのベストイレブンだ。その実績と26歳という年齢を考えてキャプテン就任が早過ぎるということはないが、常に物事をしっかり考え、時に悩み苦しむ性格でもある。穿った見方をするならば、過度なプレッシャーによって持っている能力が発揮されない可能性も否定できない。

 

 

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