【サッカー人気4位】下位直接対決は痛恨ドロー。苦境打破へ、…

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

殊勲の金井貢史は「会社と一体感を持って戦えたことが大きい」と目を輝かせた [6節 磐田戦レビュー]

 

 

クラブ創設25周年記念試合と銘打って試合には38,803人が足を運んだ。目標としていた4万人には惜しくも届かなかったが、パッとしない曇天を考えれば及第点以上の結果といえるだろう。

 試合前の大々的な演出は、記念試合にふさわしいものだった。ナイターゲームだからこそのトリコロールギャラクシーが幻想的な雰囲気を醸し出し、無数のライトが加わることでバージョンアップ。この試合だけのためのゲストや演出が高揚感を引き立て、サッカーの試合会場はコンサートかミュージカルの会場に様変わりする。

以前から述べているように、今回のような演出は日産スタジアムならではのもの。収容人数が約7万人のスタジアムは38,803人が集まっても収容率は50%ちょっとでしかない。いまの時代のJリーグクラブがホームスタジアムにするには箱が大きすぎるのは間違いないが、数々のビッグアーティストがライブ会場として使用するのは収容人数だけが理由ではない。

試合前の熱が、選手のテンションにどれだけ影響を与えたのかはわからない。結果が出たからこその後付けでしかないが、予算を割いて集客に尽力したゲームで勝ち点3を得たことが未来につながる。殊勲の金井貢史は「創設25周年記念ということで、会社が勝つために企画してくれた部分もあると思う。会社と一体感を持って戦えたことが大きい」と目を輝かせた。

ゴールマウスを守る飯倉大樹は「戦術の部分では足りないし、攻めも守りもまだまだ」と甘えを許さない。重鎮・中澤佑二も「90分を冷静に振り返ると危ないシーンが多々あった。勝てたのはよかったけど、チームとしての守備はバラバラになっていた部分も多かった」と指摘する。本当の意味での強者ではなく、成長途上のチーム。それがいまのマリノスだ。

 

下バナー

 

 だがしかし、である。1週間前のセレッソ大阪戦は失望感が大きかった。ほとんど見るべきところのない。虚無感ばかりに支配される悲しい90分間だった。その最たる部分が0-2という結果なのだが、同じ敗北でもチャレンジしない敗北は許されない。ではチャレンジだけすれば良いのかとなるが、チャレンジは最低限の仕事。特にホームゲームでのノートライは絶対に許されない。

ジュビロ磐田戦では、多くの場面で積極的なプレーが見られた。ミロシュ・デゲネクは両サイドに正確なロングフィードを狙い続けた。天野純は何度も相手ゴール前に飛び出し、チーム最多となる5本のシュートを放った。セレッソ戦で思うようなパフォーマンスを見せられなかった喜田拓也は、中盤の底で相手を厳しく監視。最終盤に足をつったのは、それまで集中力を切らさずファイトしていた証左であろう。

これまでの25年を超えるのは簡単ではない。過去に勝ち取ったタイトルや栄光、そして選手のネームバリューなど、さまざまな点で及ばない。だから、この試合を最低限の起点としたい。ここから強いチームへの歩みが始まる。その覚悟を示したことに価値を見出したいゲームだった。

 

 

 

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ