「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

(斎藤学との出会い) 「オレが4年生で学が3年生の時かな。自分があざみ野FCで学はF・マリノスのプライマリーに所属していて・・・」 [金井貢史インタビュー(3)]

 

実施日:3月28日(火)
インタビュアー・写真:藤井 雅彦
協力:横浜F・マリノス広報室

 

 

前回からつづく

 

独占インタビュー最終回のテーマは『齋藤学』。

小学生時代にライバルとして出会い、ジュニアユースからはチームメートに。育成年代では日の丸をつけて一緒に戦った。学年こそ一つ違いだが、その関係性は盟友と呼ぶにふさわしい。

今季、齋藤はF・マリノスの背番号10を背負い、主将という大役を引き受けた。それでも金井は「特別な存在じゃない。ただの学」と事もなげに言う。

ジュビロ磐田戦ではその二人のパス交換から決勝ゴールが生まれた。4試合ぶり勝ち点3の興奮と歓喜には、紡がれてきた確かな背景があった。

 

 

――左サイドバックの居心地は悪くなさそうに見える。

「居心地はメチャクチャいいです。今年は意識的に中寄りにポジションを取っていて、タッチラインを背負う場面があまりない。だから利き足と逆の左足を使う機会も少ない。去年はタッチライン際に開いて、必要以上に硬くなっていました」

 

――(齋藤)学や(天野)純との関係性もすごく良さそうに見える。

「その二人も居心地いいと思います(笑)。うまくいっていると思うけど、それだけになってしまうとチームは強くならない。ボールタッチ数のデータを見ても、攻撃が左に偏っているのは明らか。チームが良い時はいいけど、相手がケアしてきた時にどうするか。自分から右サイドのマル(マルティノス)や(前田)直輝へロングボールを通せたら展開は大きく変わるだろうし、それから今のテーマは中央突破。1トップの選手やトップ下のダビ(バブンスキー)とうまく絡めればバリエーションが増える。今年は中央突破がテーマです」

 

――最大の武器である学の生かし方をどう考えている?

「いつも考えているのは学のマークをずらすこと。学がボールを持っている時に自分がオーバーラップして追い越すのか、あるいはステイして1対1にさせるのかの判断が大事です。それと、自分のポジショニングによって相手のサイドハーフとサイドバックがどうアプローチしてくるか。それは相手のシステムや守備のやり方によっても違います」

 

――常に臨機応変さが求められる。

「前半は高い位置のワイドに張ったり、反対に低い位置で止まったり。それで相手の出方を見て、学と話し合っています。そのあとどうすれば有効になるか考える。一番シンプルに学を生かせるのは、全体が疲れたことによって間延びしてスペースが生まれる後半です。簡単に言うと、いかに学を気持ちよくさせるか。そのためにワンタッチで出したほうがいいのか、フォローしたほうがいいのか、しないほうがいいのか。学がスペースでボールをほしいか、足下でほしいかは感覚で分かるので」

 

――学を気持ち良くさせるための方法を考えているわけだ。

 

 

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