【サッカー人気3位】霜田正浩監督/オファーに「ここでやらな…

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

キャプテンマークを巻いた栗原勇蔵がコイントスに勝利し、迷わず風上のエンドを選択した [Lカップ3節 新潟戦レビュー]

キャプテンマークを巻いた副主将の栗原勇蔵がコイントスに勝利し、迷わず風上のエンドを選択した。同じニッパツ三ツ沢球技場で試合を行った第2節のヴィッセル神戸戦では、強い逆風の影響を受けて後手に回った。その反省を踏まえて、風が強い前半のうちに追い風の援護射撃を得た。

マリノスは追い風に乗って意欲的な姿勢で前へ出る。移籍後初出場となった山中亮輔は左SBとして勢いを増すのに一役買った。前方の吉尾海夏がボールを持った場面ではすべてオーバーラップを敢行。ボールが出てくる、出てこないに関係なく、全速力でスペースを駆け上がって選択肢を増やした。

中盤では扇原貴宏が存在感を示す。ディフェンスラインからボールをレシーブし、常に前方向へパスを出す。両サイドへ長いボールを蹴り分け、1トップのウーゴ・ヴィエイラにはグラウンダーのパスを当てる。ワンタッチ目で相手をいなし、ツータッチ目のパスでチームを前進させる。その点の能力に関してはチーム随一と言えるだろう。

先制こそ許したが、ややラッキーな形でPKを得たことも大きかった。PKを獲得したウーゴ・ヴィエイラが豪快にけり込んで同点。栗原は「ゴールはただの同点ゴールではなく、このチームの初ゴールのようなものだった」と意味を語る。ルヴァンカップ3試合目にして、ようやく挙げた“初ゴール”だ。

後半に入ると、1月のタイキャンプで芽吹いた萌芽が、ついに花を開かせる。セットプレーのこぼれ球を中島賢星が蹴り込んで逆転に成功。1失点目の対応で拙さを露呈した遠藤渓太は時間経過とともに攻撃性能を発揮し、ドリブルシュートを決めた。

両選手ともタイでゴールを決め、今シーズンの飛躍が期待されていた。しかしリーグが開幕してから出場機会はなかなかめぐってこない。中島に至ってはベンチ入りすらままならない状態だった。異国の地で決めたゴールのことなど誰もが忘れかけていた。

だが、こうして結果を出せたのは彼らに潜在能力があるからに他ならない。

 

 

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  リーグ戦メンバーとの比較論は別次元の話だ。3年目の中島と2年目の遠藤が目に見える結果を出した。彼らはようやく一皮むけるきっかけをつかんだ。遅かったが、遅過ぎるということもない。

下平匠の帰還という前向きなニュースもあった。常に淡々とボールを蹴る彼も「ピッチに入るときは久しぶりで少し緊張した」と明かす。約10ヵ月ぶりの公式戦であり、これまでのサッカー人生でこんなに長くピッチを離れたことはなかった。アディショナルタイム含めて10分程度の出場だが、大きな一歩を踏み出した。

もちろんルヴァンカップを戦う上でも大きな勝利だ。2連敗スタートで立ち込めた暗雲だが、気がつけば雲間からわずかながら青空が見えている。内容面で修正すべき課題は多々あるが、この試合では結果が最も大事だった。この1勝、1試合で終わるのではなく、チームとしても個人としても次につなげたい90分だ。

 

 

 

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