「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「自分もそろそろ点を取らないといけない。いくらなんでも取らなすぎなので」(齋藤)・「いまは失点ゼロで終わることが楽しい」(金井)他 [大宮戦前コメント]

 

【試合に向けて】

エリク モンバエルツ 監督

「いまは20人くらいのフィールドプレーヤーがいて、その中から誰が試合に出るか。全員に可能性がある。シーズンを戦っていると、けがや代表招集や出場停止といった理由でチームを離れることがある。チームを一度抜けて、そのときにチームが良いパフォーマンスを見せていると、そのチームに戻るのは難しくなる。原則として、良いパフォーマンスを見せているチームは変えない。ミロシュ(デゲネク)については試合当日はまで考えたい。大事なのは彼のコンディションを把握することだ。

(両SBのポジション争いについて)その時々でパフォーマンスが良い選手が試合に出ることになるだろう。それぞれ持っているクオリティは違う。たとえば山中はチャンスがめぐってきた神戸戦で素晴らしいプレーからアシストした。私がSBに求めるのは良い守備とオーバーラップだ。神戸戦で出場停止明けだった(松原)健は出番がなかったが、近いうちにチャンスがあるだろう。

 順位に関しては他チームの成績によっても変動する。それよりも勝ち点で考えることが大事。いまの勝ち点はシーズン開幕前に考えていた数字よりも多い。昨シーズンの2ndステージは2敗しかせず、29ポイントだった。現在29ポイントなので、それに並んでいるということ。昨シーズンからの継続性という点で良いと思う。ただ、チーム状態は常に変化する。私はいまいるメンバーで最も良いバランスを探すことだけを考えている。

 大宮は最近勢いを取り戻してきているチーム。もともとクオリティを持っていて、特にボールを持っているときに特徴がある。個々ではなく組織としてコレクティブなプレーに対応しなければいけない。一方で守備に関しては失点が多い。ボールを失った瞬間の守備のところに問題が見受けられる。いずれにせよ大宮が相手だからといって何かを変えるのではなく、自分たちのスタイルを発揮したい」

 

MF 14 天野 純

「個人で試合を決める、自分一人の力で局面を打開する、というのがテーマ。神戸戦ではもっと積極的に仕掛けるプレーをすべきだった。だから神戸戦の自分の内容は低調だったと思う。FC東京戦ではゴールという形で違いを出せたから良かった。ここまでフル出場を続けていて、最低限のパフォーマンスは出せていると思う。でも、それでは満足できない。欲張りになっている。少し前は試合に出てもポジションを守るために安全なプレーを選択していた。いまはもっと上へ行くためにチャレンジしている。だから充実している」

 

DF 13 金井 貢史

「4連勝できたことは大きい。最初のエスパルス戦はチームとしての内容が良くなくても、上積みもあまりなかった。でもフロンターレ戦でマリノスらしく勝てたあたりから、少しずつリズムができて、自信を持って戦えるようになってきた。大宮はいまの順位にいるチームではないし、ここから上がってくるはず。試合の入り方が重要になるので、まずは守備から進めたい。ゴールを決めることもうれしいけど、いまは失点ゼロで終わることが楽しい」

 

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MF 10 齋藤 学

「いまの自分たちのベースは、フロンターレ戦で守りきって勝つことができたところにある。そのあとカウンターが上手く決まる試合があったり、ボールを回すことにも自信を持ってプレーできるようになった。大宮も少しずつ自信を取り戻してきているけど、まだ確信を得られるところまでは来ていないと思う。先に点を取れば有利になる。その中で自分もそろそろ点を取らないといけない。いくらなんでも取らなすぎなので(笑)」

 

GK 21 飯倉 大樹

「今年は個人的にずっと良い状態でプレーできていて、その中でチームが4連勝できた。完封できていることはオマケくらいに考えている。試合に勝てばなんでもいい。完封を目指しているけど、完封を狙っているわけではなから。神戸戦では1-0の状況が長く続いて、精神的に難しかった。あれだけチャンスを外していると流れは相手にいってしまうもの。相手のミスに助けられたけど、ああいう戦いをしていると勝てる試合を落としてしまう。強いチームになるためには試合運びの面などで課題がある」

 

MF 8 中町 公祐

「大宮はシステムが変わって、高い位置からプレッシャーをかけてくるやり方かもしれない。それをダブルボランチと最終ラインがいかにしてかいくぐるかがポイントになる。相手は結果が出始めて自信を持って臨んでくるはず。ロングボールをうまく使うことも必要だし、最終ラインを下げて相手を間延びさせるのもいい。あとは難しい試合だからこそセットプレーが重要になる。去年の対戦でもセットプレーからゴールが生まれている」

 

FW 20 マルティノス

「代表に選ばれた理由はいくつかあると思うけど、そのうちの一つはマリノスでのパフォーマンスだと思う。代表に選ばれたのは光栄なこと。チーム関係者やサポーターに迷惑をかけてしまうが、しっかりプレーしてきたい。クラブチームとはまったく違うスタイルになるが、代表に選ばれるのは自分の中で特別なこと。その前に大宮戦では勝ち点3を目指す。ただ、簡単な試合になるとは思っていない。大宮は下位にいるが、そういう点でも難しい試合になる。上位に残るためにはしっかり勝たないといけない」

 

MF 33 ダビド バブンスキー

「(U-21欧州選手権に出場して)すごく良い経験になった。国の歴史に残る出来事で、ハイレベルな相手と対戦できた。結果は1分2敗とついてこなかったが、誇りになる経験ができた。試合をこなすごとに成長が見えたし、次の世代に向けてドアを開けたと思う。(大宮戦について)自分としては心も体もフィットしている短い期間で試合をたくさんこなしたので疲れがないとは言えない。でもコンディションは問題ない。あとは監督が決めること。自分としては出場するつもりで準備していく」

 

DF 34 ミロシュ デゲネク

「今日の朝の6時半くらいに日本に戻ってきた。飛行機で眠ることができたし、コンディションは問題ない。向こうで2日間オフをもらったので、そこでリラックスすることができた。ブラジル代表と試合をして、それは自分にとっての夢だった。コンフェデレーションズカップでも良い経験を積めた。たくさんのことを学べたので、それをチームに戻ってきて生かしたい。レベルの高い相手と対戦してスピードやタイミングといった部分に違いを感じた」

 

DF 22 中澤 佑二

「結果的に失点が少ないので良く見えるかもしれない。でも試合内容を振り返ると、相手のチャンスのほうが多く、シュートミスに助けられた試合が多い。ピンチの数をいかに減らすかを突き詰めていかないと、これからの戦いが厳しくなる。ただ、いまは4バックとダブルボランチがしっかりと守備を意識して戦えている。それに前半は我慢の時間という認識を持って全員がプレーできているという手ごたえはある。

(フィールドプレーヤーのJ1連続フルタイム記録139試合に並んだが)数字のことは意識しないようにしている。走れなくならない限りは試合に出たい。少しでも休んだらモチベーションを保てなくなるという不安があるし、試合から離れたら気持ちが切れてしまうかもしれない。年齢は39歳だけど、気持ちで若い選手に負けたくない。その気持ちがある限り、若いということだと思う。どっしり構えるというよりも、若い選手に負けないということでこれからも食らいついていきたい。とにかく声を出して走り回って、泥臭くひたむきにプレーする。それを見て周りの選手が何かを感じて、気づいてくれればいい。自分が率先してファイトすることでチームにプラスを与えたい

(大宮戦について)この試合が終わって、全チームと対戦したことになる。後半戦はどのチームもマリノスへの対策を練ってくる。だから同じサッカーを続けていても勝つ確率は下がってしまう。チームとして1ランク、2ランクくらいレベルアップしなければいけない。キープではなく向上心を持ち続けなければいけない。僕は普段と同じことをしっかりやるだけ。前半は大宮のペースになる時間帯があるかもしれないけど、CBの相方とSBとボランチと協力してゴールだけは許さない。後半になればチャンスの場面も出てくると思うので、それまで辛抱強く戦いたい」

 

 

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