「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「記録は記録としていいけど、僕がほしいのはマリノスでのタイトル。Jリーグで優勝すること」(中澤)・「勝ちながら反省するのが一番いい」(飯倉) [大宮戦後コメント]

 

【試合を終えて】

エリク モンバエルツ 監督

「今日は難しいゲームになるだろうと予想していて、実際にそうだった。自分たちが組織を作って辛抱強くプレーすることが大事だった。特に前半は大宮がプレッシャーをかけてくると予測していた。そのとおりだったが、慌てずプレーして相手のブロックを下げさせることができたと思う。後半大事だったことは相手にリードを許さないこと。そして相手のプレッシャーが落ちてくることも予測していて、そうしたら間を使っていこうと。後半の最初の半分でチャンスを作り、得点に結びつけることができた。自分たちがリードしていたので、相手はプレッシャーをかけてきて少し苦しんだが、全体的にはうまくコントロールして勝利に結びつけられたと思う」

 

――この5連勝中は前半を無失点でしのぎ、後半に先制するという勝ちパターンが出来上がっている印象がある。その勝ち方についてどう考えている?

「言われたとおり前半の守備をしっかりしているが、それだけではなく自分たちがボールも持てている。相手もプレッシャーをかけてくるので、なかなか相手ゴール前に行くのは難しく、結果的に得点できていない。ただ、相手は消耗して後半に運動量が落ちるので、そこでチャンスが生まれている」

 

――この試合で中澤が140試合連続フル出場を達成したが、彼はどんな存在か?

「この場を借りて、ボンバー(中澤)の記録におめでとうと言いたい。果たしてこれが日本だけの記録なのか、あるいは世界の記録かわからないが、世界的に見ても素晴らしい記録だと思う。彼はいまでもパフォーマンスが向上している。私が求めるプレースタイルに適応しようしているし、特にビルドアップの部分が良くなっている。彼はチームにとって、メンタル面で引っ張ってくれるリーダーだ。トレーニングでもモデルとなる姿勢を見せてくれている。日本に来て、彼のような素晴らしい選手と出会えたことを幸運に思っている」

 

――これで前半戦が終わったが、後半戦に向けてさらに高めていきたい部分は?

「攻守においてセットプレーの質を高めることが必要。あとは自分たちのプレースタイルのディテールを詰めていきたい。自分たちのプレーをどの試合でも発揮できるように、さらに自信を持って戦えるようにしたい」

 

DF 24 山中 亮輔

「僕のポジションは競争が激しいので、とにかく必死にやっている。少しでも悪いプレーをしたら試合に出られなくなるという危機感がある。毎日の練習も必死にやっていて、それが今日のプレーにつながったと思う。個人的にはミドルシュートを得意にしているので、それがあの場面で出てよかった。ベンチの選手も喜んでくれていてうれしかった。中に(齋藤)学くんたちがいるのは見えていたけど、前が空いていたので狙おうと思った。力みなくいいシュートを打てた。マリノスで初めてゴールを決めることができてよかった」

 

GK 21 飯倉 大樹

「お互いに前半は我慢して、後半にカウンターからうまくスペースをつって先制できた。2点目を取るまではゲームを支配できたし、ヤマ(山中)がすごいシュートを決めてくれてよかった。ただ、失点はセットプレーだったし、2点リードになってから少し緩くなった。セットプレーを与えるまでの流れも含めて、しっかり締め直さないといけない。それでも守りきって勝てたことは大きいし、勝ちながら反省するのが一番いい」

 

MF 14 天野 純

「今日はお互いのシステムががっつりマッチアップしていた。互いにうまくいかない部分があったと思うけど、マルティノスが個の力で点を取ってくれた。難しい試合だったけど、シーズンの中にはこうやって我慢して守りきる試合もある。勝ち切れてよかった。今週は相手が前からプレッシャーに来ることを想定して練習していて、ロングボールで相手を引かせてから自分が間でくさびのパスを受けるイメージだった。守備は後ろに経験ある選手がいるので、その指示を信じながらプレーすれば大丈夫という手ごたえがある」

 

 

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DF 22 中澤 佑二

「大宮のパスサッカーと戦って、難しい試合だった。なかなか自分たちのペースにならなかったけど、我慢して前半を無失点で終えることで後半にチャンスがやってくる。いまのマリノスらしい戦い方ができた。でも2点リードしてから、攻めるのか守るのか中途半端になってしまった。そのあたりの質を高めないと、次の試合では追いつかれてしまうかもしれない。記録は記録としていいけど、僕がほしいのはマリノスでのタイトル。Jリーグで優勝すること。それを達成して、おまけで自分の記録が続いていればいいというくらい。とにかく守備のところで全員が90分間手を抜かずに戦っている。0-0の状況でもみんなが割り切ってプレーできている。いい形で歯車が噛み合ってきた」

 

MF 20 マルティノス

「パスを受けてから、(齋藤)学が素晴らしいランニングをしてくれたおかげで自分の前にスペースができた。ウーゴも見えていたけど、ペナルティエリアの中に入っていたので、そこから誰がパスをするんだ、という強い気持ちでシュートを狙った。右足だけど入ってよかった。自分が代表に行く前にしっかり勝ちたいと思っていた。しっかり結果を出して代表に旅立てる。次の大宮戦も勝ってくれることを祈っているし、6連勝できるチームだと思っている」

 

 

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