どうすればチームが勝てるのか、タイトルを獲得できるのか。皆が必死に悩み、苦しんでいる。その象徴が、齋藤学だった [齋藤学選手の負傷について]
精密検査の結果は、あまりにも残酷なものだった。
クラブからリリースされた診断結果は、右ひざ前十字じん帯損傷で全治8ヵ月見込み。今シーズン中の復帰は絶望的となり、来季開幕にも間に合わない可能性が高い。
アクシデントは9月23日に行われたヴァンフォーレ甲府戦の64分に起きた。松原健が右サイド奥のスペースに出したパスに反応し、齋藤学がタッチライン際に走り込む。次の瞬間、対応したエデル・リマと接触するように倒れ込み、右ひざを負傷した。スロー映像で見ると、先にボールに触れようとした際、右ひざが嫌な角度で内側に入っている。受傷の原因は接触そのものではなく、この時の衝撃だろう。
すぐさまメディカルスタッフが駆け付け、比較的早いタイミングでベンチに向かって×サインが出された。ウォーミングアップ中のイッペイ・シノヅカが呼ばれ、出場の準備を開始した。だが、2試合勝ちなしで上位生き残りをかけた大事な一戦で、しかも1点のビハインドの状況だった。アドレナリンが出ていたこともあるだろう。立ちあがった齋藤は自分の意志でピッチに戻ることを決め、66分に再び戦いの場へ。
しかし事態は想像以上に深刻だった。プレー再開後もトラップやパスを普通にこなし、スプリントする場面もあった。だが、異変に気づいた齋藤は自ら×サインをベンチに向かって出す。72分、バックスタンド側から交代でピッチを出た齋藤は右足を引きずり、スタッフが駆け付けた次の瞬間、その場に座り込んでしまった。
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