『J番記者による大忘年会2017』~タグ祭り!~12/18渋谷で開催

「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

残り6試合で何かを掴むチャンスは十分残されている。遠藤渓太のリーグ戦初ゴールは、さまざまな可能性を示唆している [J28節 ガンバ戦レビュー]

 

 

最近、遠藤渓太が口ひげを生やしていた。どうやら中澤佑二との“約束”(命令?)があったらしい。「リーグ戦でゴールを決めるまでは髭を剃ってはいけない」と。

前節のヴァンフォーレ甲府戦と同じような時間帯にアクシデントに見舞われた。右SB松原健がスライディングを仕掛けた際、左足首が芝生に入るような形で転倒。強く捻った状態となり、テーピングを巻いて復帰しようとしたらプレー続行不可能となった。金井貢史に続いて右SBを失い、予期せぬ形で遠藤渓太に出番が回ってきた。

 カップ戦や得点が欲しい場面の終盤などにSBを経験していた遠藤だが、トップレベルの相手にこれだけ長い時間プレーするのは初めて。したがって守備に関して言うと怪しい部分も多々あった。特に前方の選手との連係面に不明確な点が多く、SBとして前を動かすことができないのは致命的だった。とはいえ本来サイドアタッカーの遠藤にこの時点で多くを求めるのは酷である。

そういったグレーな点を補ったのが1対1の対応におけるスピードだ。当然のようにマリノスの右サイドを突いてくるガンバ大阪に対し、遠藤は必死に食らいついていった。ドリブル突破が得意な泉澤仁やスピードあるオーバーラップが特徴の藤春廣輝に自由を与えまいと、タッチライン際で体を張る。もっと攻撃参加したいという衝動もあっただろうが、右SBとして穴を開けまいと奮闘した。

その頑張りへのご褒美が最後に待っていた。イッペイ・シノヅカからのパスを受けたウーゴ・ヴィエイラはなぜかシュートを打たずに切り返し、案の定DFに奪われる。だがボールを拾ったマルティノスが個人技から右足シュートを放ち、GK東口順昭が弾いたところをプッシュしたのは、背番号18だった。「周りは見えていなかった。伸ばした足に当たった」という泥臭いゴールは、遠藤にとって待望のリーグ戦初ゴールとなった。

昨季はルーキーイヤーながらリーグ戦23試合に出場し、順調なプロ人生をスタートさせた。世代別代表の常連にもなり、充実の日々を送った。足りなかったのはゴールという目に見える結果だけ。惜しい場面を数多く作り出し、決定機は何度もあった。だがゴールに嫌われ、シュートが入らない。心の中のモヤモヤは晴れなかった。

 

 

下バナー

(残り 630文字/全文: 1576文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ