「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

約5ヵ月ぶりの1トップ先発の伊藤。このまま終わるわけにはいかない [J30節 鹿島戦プレビュー]

 

3試合連続でアクシデントに見舞われる嫌な流れである。金井貢史、齋藤学、松原健に続いて、前節の大宮アルディージャ戦でウーゴ・ヴィエイラが負傷。右ひざ内側側副じん帯損傷の可能性が高く、すぐに復帰できる状況ではない。精密検査と治療のため、すでに母国のポルトガルへ一時帰国し、マリノスはここまで10得点を挙げているチームのトップスコアラーを失った。

 今季加入したウーゴ・ヴィエイラがパーフェクトな仕事を見せていたわけではない。全体的に運動量が乏しい点が問題で、後方からのボールを引き出す動きが少なく、前線での守備もほとんど機能していない。それでも相手ゴール前で類まれな才能を発揮し、主にワンタッチでゴールネットを揺らしてきた。同じストライカーという役割を仕事にしている伊藤翔は「ウーゴの能力で点を取ってきた」と称賛し、富樫敬真は「ウーゴは点を取る部分へのエネルギーの使い方が上手い。そういったところは特別なものを持っているし、割り切りができる」とリスペクトする。長所と短所があるのはどの選手でも同じで、ウーゴ・ヴィエイラに関して言えば長所を発揮することでマリノスに勝ち点をもたらしてきた。

迎える鹿島アントラーズ戦では、1トップの位置で伊藤が起用される。先発は5月27日の清水エスパルス戦以来、約5ヵ月ぶり。今季ここまではまさかの無得点と沈黙を続けており、清水戦で負傷交代してからは復帰と離脱を繰り返した。気がつけば今季は5試合を残すのみ。このまま終わるわけにはいかないだろう。自身のコンディションや周囲とのコンビネーションなど未知数な点は多いが、懸かる期待は大きい。

鹿島戦に向けては、ウーゴ・ヴィエイラから伊藤へのスイッチを含めて、前節から先発を5選手入れ替えて臨む。

 

下バナー

(残り 690文字/全文: 1431文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ