「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(ポステコグルー監督決定について)興奮している。代表チームの時は父親のような存在だった。モチベーターで熱い監督」(デゲネク) [来季新監督に元豪州代表監督]

 

 

19日、マリノスは来季の新監督として元オーストラリア代表監督のアンジェ・ポステコグルー氏と基本合意したことを発表した。11月2日にエリク・モンバエルツ監督の退任が発表されてから約1ヵ月半が経過し、さまざまな憶測が飛び交った監督人事に終わりの時がやってきた。

この発表を受けて、同日午後に古川宏一郎社長とアイザック・ドルSD(スポーティングダイレクター)が囲み取材に応じた。交渉を複数回行った古川社長は「勝利に対して情熱を持っている」と話し、期待を込めた。また、アイザック・ドルSDは来季の目標として「チャンピオンになりたい」と堂々宣言。チームは天皇杯タイトルを目指して戦いを続けるが、それと並行して来季に向けた準備も進めていく。

本稿では、古川社長とアイザック・ドルSDの一問一答を掲載する。加えてオーストラリア代表の一員としてアンジェ・ポステコグルー氏の指導を受けたことのあるミロシュ・デゲネク、そしてチームを3年間率いたエリク・モンバエルツ監督も以下のようにコメントしている。

 

 

【コメント】

古川宏一郎社長&アイザック・ドルSD(スポーティングダイレクター)

 

 

――新監督決定の経緯について

古川宏一郎社長(以下、古川社長)

「もともと優勝を目指し、そして同時に若手を育成できるという二つを主な選考基準で先行を進めていて、彼がその二点を満たしているということ。それから、勝利に対して情熱を持っているということ。彼の、私への最初の質問が『クラブとして優勝を目指していますか?』というものだったことを鮮明に覚えています。彼は直前までオーストラリア代表を率いていました。代表監督は選手を招集して、短い期間で準備をして大会に臨み、試合が終わるとそれぞれのクラブに帰るというサイクルになる。クラブチームは毎日練習して、毎週の試合に臨む。そういった環境に戻ってチャレンジしたいという強い思いを持っていました。優勝を目指す上で強いモチベーションと意思を感じました。複数の候補者と会いましたが、皆さん経験ある方が多かった。それぞれに魅力は違いましたが、魅力的な人が多かった。その中でも、私自身が彼と一緒に仕事をしたいと思い、最終的に決めました」

 

――実際に新監督とは何回くらい会った?

古川社長

「複数回ですね。いろいろな形でのミーティングがありますので」

 

――魅力的なサッカーとは具体的にどんなサッカーなのか

アイザック・ドルSD

「もちろん今やっているサッカーがあるので、新しい監督が来たからすべてが新しくなるわけではありません。今あるものを認めた上で、プラスαではなくプラスバリューで、質を上げていきたい。いろいろな分析をしているので、足りない部分も上げていきたい」

 

――オーストラリア代表では3バックを採用していたが

アイザック・ドルSD

「彼はもともと3バックをやっていませんでした。相手を研究して[4-4-2]に対して、二人のストライカーに対して3バックで戦いました。そして監督がシステムを決めるのではなく、選手の質によって決まります。代表チームは違いますが、クラブは選手の質によってシステムが決まっていく。必ず4バック、必ず3バックということはありません。彼は選手のカルチャーを持っていて、フレキシビリティーがあります」

 

――アイザック氏も会ったのか

アイザック・ドルSD

「私はずっと前から知っています。彼はオーストラリア代表監督だったので、ミロシュ(デゲネク)について戦術面、フィジカル面などのデータをこちらから送っていたし、試合が終わってからの内容を聞いてもいました」

 

 

下バナー

(残り 1307文字/全文: 2847文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ