「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

昨オフ、新たに2年契約を結んだ強化部門の賞賛すべきリスクヘッジとは [マルティノスの浦和レッズ完全移籍について]

 

 

かねてから噂になっていた選手の移籍発表が、とうとう現実になってしまった。

マリノスは5日、MFマルティノスが浦和レッズへ完全移籍することを発表した。2016年開幕直後の3月末に加入したキュラソー代表サイドアタッカーは、主に齋藤学とともにマリノスの両翼を担った。分かっていても止められない爆発的なスピードとリーチの長さを生かしたドリブル突破、そして強烈な左足キックを武器に攻撃をけん引。在籍期間約2年でリーグ戦53試合に出場し、計9得点を挙げている。

マルティノスは3日に自身のインスタグラムにて「自分のキャリアのために次のステップに向かいたいと思います。マリノスで過ごせた日々は忘れません。本当にありがとうございました」とフライングで去就を明言。事実上の退団をファン・サポーターに告げていた。

昨季、アジアチャンピオンズリーグ(以下、ACL)を制してアジアの頂点に立った浦和は、シーズン途中にペドロヴィッチ監督を解任。コーチを務めていた堀孝史氏が監督に昇格。就任からしばらくするとシステムを慣れ親しんだ[3-4-2-1]から[4-1-4-1]に変更し、見事にタイトルを獲得した。

今季はACLの舞台にこそ立てないが、引き続き堀監督が指揮を執ってリーグタイトルを狙う。これまでのペトロヴィッチサッカーに適したスタイルの選手が多かっただけに、4バックの前方でサイドアタッカー役を担える選手の補強を目指していた。そこで、浦和戦で常に相手をきりきり舞いさせていたマルティノスに触手を伸ばしたというわけだ。

 

 

マリノスとの契約状況に関しては、自身が「契約は残っている」と明かしていたように、複数年契約をあと1年残している。そのため完全移籍には移籍違約金が発生するが、浦和は一説によると約2億円ともいわれる大枚をはたいてマルティノス獲得に乗り出したという。ほぼ満額であろう破格の条件を提示されてしまっては、クラブ間交渉の余地は残されていない。しかしながら、昨オフに新たに2年契約を結んだマリノス強化部門のリスクヘッジはおおいに称賛されるべきだろう。

残すは本人の意思次第だった。

 

 

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