「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

天皇杯準決勝・柏戦の直前、パク・ジョンスはお世話になった選手にお礼の品と直筆の手紙を書き、その選手のロッカーに置いた [パク・ジョンスの柏レイソル完全移籍]

マリノスは7日、DFパク・ジョンス(23)が柏レイソルに完全移籍することを発表した。2016年に慶煕大学から加入したパク・ジョンスは栗原勇蔵やファビオの負傷をきっかけにチャンスをつかみ、1年目はリーグ戦13試合に出場。2年目の昨季は前年より出場機会を減らしたものの、リーグ戦最終節・浦和レッズ戦では1-0の勝利に大きく貢献。その後の天皇杯準決勝・柏戦と決勝戦・セレッソ大阪戦にもフル出場していた。

中澤や栗原といった元日本代表選 手たちとコンビを組んで戦ったコリアンCBが、惜しまれながらマリノスを去る。相手のプレッシャーに動じることなくボールを持ち運べる才能は、特別なアビリティーと呼ぶにふさわしい。背筋を美しく伸ばし、しっかりと視野を確保することで、一つ先の展開を予測してボールを配球する。「後ろにジョンスがいれば、どんな相手に対してでもボールをつなげる」と話した選手は一人や二人ではない。

加入当初はCBとしての強さ・高さに欠ける側面もあり、最終ラインの前でフィルター役になるようなボランチが適正ポジションかに思われた。だが2年目に入ってからは地道な筋力トレーニングを続けた成果で、フィジカル能力が叙情に向上。先発の回数こそ7試合にとどまったが、起用された試合ではしっかり持 ち味を発揮してマリノスを下支えした。

 

 

ただしCBには同じアジア枠に該当するミロシュ・デゲネクが昨季から加入し、開幕からレギュラーとして起用されていた。エリク・モンバエルツ監督の考える序列でパク・ジョンスは後塵を拝した。そのため出場機会は限られ、試合でのパフォーマンスやポテンシャルの高さが評価につながらない難しさを抱えることに。

シーズン終盤、昨季限りでマリノスとの契約が切れるパク・ジョンスは交渉の席に座ったが、そこで言い渡された評価も芳しいものではなかった。

 

 

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