「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「藤田の特徴を選手たちがだいぶ把握してくれた」(樋口)・「相手はJ2から上がってきた元気のあるチームで、ウチはおじさんがたくさんいる(笑)」(中村)+中澤・兵藤・齋藤インタビュー

 

【players voice MF 11 齋藤 学】

――日産スタジアムでの初ゴールとなった

「そういえば(笑)。日産スタジアムで初めてゴールを決めることができて嬉しい。でもチームの勝利が一番」

――試合に出られるコンディションだったのか?

「ひざをちょっとけがしていて痛みもある。メディカルスタッフが頑張ってくれたおかげで途中からだけど試合に出ることができた。患部を悪くして途中交代するかもしれなかったのでリスクを背負って出してくれた監督に感謝したい」

――どんな心境でピッチに立った?

「自分が出てすぐに失点したのが気になった。でも相手のバイタルエリアが空いてきた感じはあった。途中まで五分五分のサッカーだったけど後半途中からは自分たちのペースで試合ができた。ドリブルで仕掛けられるので違いを出そうと思った」

――結果的に決勝点になった

「ゴールはマルキに出して、結果的に自分のところにこぼれてきた。いまは決めることができてホッとしている。去年の開幕戦では3-3の試合で1点取った。でも今年の開幕戦では4-2で勝った試合で1点とった。それは大きく違う」

 

【試合を終えて】

樋口 靖洋 監督

「まず2013年シーズンを勝ち点3でスタートできたという結果について喜びたいと思う。ただゲーム内容を90分通して考えると、狙いどおりのサッカーをできた時間帯はあまりなかった。特にボールの奪いどころがいつもなら奪えていただろうというシチュエーションで取れていなかった。それがウチがリズムを作れなかった要因だと思う。攻撃の部分でも前半は相手のブロックの中に入れない、裏を狙えないと、かなりチグハグだった。ビハインドになってから選手たちが前に行く姿勢を見せてくれて逆転できたことに一つの手ごたえを感じた。でもまだまだ修正しなければならないし、上積みしていかなくてはいけないことがたくさんある。(交代出場の齋藤と藤田について)学は正直、昨日まではメンバーに入れられるかどうかという状態だった。メディカルスタッフが頑張ってくれて間に合わせてくれた。そのドリブルがかなり生きて、完全に流れをこちらがつかめた。藤田に関しては、ここ1~2週間のところで、彼がいることで2トップシステムが機能してきた。そして藤田の特徴を選手たちがだいぶ把握してくれた」

MF 25 中村 俊輔

「2失点はミスとマークのずれ。相手の[3-4-3]の良さを出させてしまった。どうしてもドゥー(ドゥトラ)のところで二人を見るような形になってしまった。サンフレッチェやレッズなら相手にボールを持たれても仕方がないという気持ちで引くけど、今日はそうではなかった。今後はこういうチームとやるときに考えないといけない。相手はJ2から上がってきた元気のあるチームで、ウチはおじさんがたくさんいる(笑)。しかも前半は風が相手に有利に働く展開だったのでしょうがない部分もある。去年も最初のほうは鳥栖のようなチームがすごく元気で今年も肉弾戦になると思っていた。きっちりという言い方も変だけどホームで勝てたのは良かった。逆転されても焦りはなかった。間にスペースができてきたし、相手は逆に勢いが落ちていたから。負けているときにオレがボランチに入って前を2トップにしたり(齋藤)学を入れたり、いろいろなことを試しつつ勝てたのは大きい」

DF 22 中澤 佑二

「相手はウチの右サイドに起点を作って、そこから逆サイドに展開する形を狙っていた。そういう形は今後もあると思うので、対策していかないといけない。取られ方が悪いとああいう形でカウンターを食らって失点してしまう。あと33試合あるので同じことをやられないのが大事。ベルマーレは昇格してきたチームでゲーム運びの面で落ち着かなかったかもしれない。あれがJ1で慣れたチームだったら2-1のまま逃げ切られていたと思う。今日はホームでやっている開幕戦で勝つという強い気持ちがあった。ただウチが次も4点取れる保証はない。途中から入ってきた藤田が相手の裏に抜けるような動きをしていて、そういう動きは前半あまりなかったので効果的だった。相手が疲れていたのもあると思う。大きな1勝だけど僕たちが目指している目標はもっと高いところにある。これで満足しているようでは大きなところにたどり着けない」

MF 7 兵藤 慎剛

「前半は後ろではボールを回すことができたけど相手が少し下がった状態からしっかりプレッシャーをかけるチームだった。それでビルドアップがうまくできなくて難しいゲームになった。相手は後ろにスペースを空けて中盤をコンパクトにするやり方だった。それにハマったような形で自分と(端戸)仁があまりボールに触れなかった。でも下がりすぎてしまうとマルキが前線で孤立してしまう。だから我慢して高い位置でプレーすることを心がけた。後半は途中から2トップにして前に起点が二つできて、あとは(齋藤)学が入ったことでボールを運べる選手も増えた。本当はそういう展開を前半から作れないといけない。それと失点も得点直後という一番いけない時間帯だった。ウチは乱打戦になることはほとんどない。去年の開幕戦も柏と3-3だった。やっぱり開幕戦は特別なんだと思う。でも90分の間に勝てばいいのがサッカー」

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