「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「とにかく試合に出たいという思いで期限付き移籍することを決めました」 【和田昌士選手インタビュー(前編)】

【和田昌士選手インタビュー(前編)】

取材日:1月26日(金)
インタビュー・文:藤井 雅彦
協力:横浜F・マリノス広報室

 

 

 

和田昌士が帰ってきた。

昨年は出場機会を求めてJ2のレノファ山口へ期限付き移籍した。ジュニアユースからF・マリノス一筋だった若者にとって、まったく知らない環境でゼロからのスタートだった。

初めての一人暮らしは、寂しかった。練習が終わって帰宅しても、部屋には誰もいない。自炊にもチャレンジしたが、苦労の連続だった。そして知った。自分がどれだけ恵まれていたのかを。

インタビュー前編では、将来への血肉となる日々をあらためて振り返ってもらった。

 

 

 

――昨年はレノファ山口(J2)でプレーしました。どんな気持ちで新たな環境での挑戦を決断したのですか?

「とにかく試合に出たいという思いで期限付き移籍することを決めました。小学校の時は地元のクラブでサッカーをやっていたけど、その時からF・マリノスのスクールに通っていました。ジュニアユース、ユースとF・マリノスに所属して、そのままトップチームに昇格したので、違うクラブでサッカーをするのはほぼ人生初の経験でした」

 

――移籍当初、不安はあった?

「少なからず不安はありましたし、怖い部分もありました。横浜に住んでいればサッカー関係でも、それ以外でも友だちや仲間がいて、会おうと思えばいつでも会えます。でも山口には知り合いが誰一人いませんでした。チームメイトにも顔見知りの選手がほとんどいない状態で、本当にゼロからスタート。正直、最初はめちゃくちゃ辛かったです。本当にやっていけるのかなと思うこともありました」

 

――想像するだけで寂しいかもしれない。

「まったく知らない土地に行って、誰一人知っている人がいなくて、しかも自分が一番年下の環境でした。家の周りに何もなくて、夜になると真っ暗です。暗い道を一人で帰ってきて、家に帰っても誰もいなくて、とにかく静かで。その時はメンタル的にきつかったです」

 

――慣れていったのはいつ頃?

「開幕前のキャンプのおかげで少しずつチームメイトと関係を作ることができて、キャンプから帰ってきて1~2ヵ月経ってからは不安な気持ちになることはありませんでした。最初がとにかく大変でした」

 

――山口では一人暮らしをしていた?

 

 

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