「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「去年のスタートと逆。最終的に逆にならないように気をつけないと(笑)」(栗原)+中澤・小椋・冨澤・マルキ他清水戦後インタビュー

 

【players voice MF 7 兵藤 慎剛】

――5-0の快勝について

「相手のプレッシャーが弱くて、ディフェンスラインのガタガタだった。それでも5点取るというのは去年はなかったことなので良かったと思う。ただ、まだ32試合残っている。良かった部分は継続して、悪かったところを修正して次に臨みたい」

――あえて課題を挙げるとすれば?

「前半の途中に少し押し込まれて、自分とドゥトラのところでマークの受け渡しがうまくいかなかった。前の試合の映像を見てドゥトラの裏を狙ってくることは予想できていた。試合中に修正できたけど、最初からないほうがいい」

――素晴らしいゴールだった

「あれはカンペーさん(富澤)のパスが最高だった。落ち着いてGKの位置を見て、絶対に取れないシュートを打つことができた」

――リーグ戦通算20得点目

「少ないね(笑)」

――連勝スタートとなった

「(端戸)仁は開幕戦よりも良かったと思うし、アイツは斜めに動くのが得意だからその流れでポジションチェンジしたりできている。それと途中からキュンキュンのドリブルがある(齋藤)学がいるのも大きい

 

【試合を終えて】
樋口 靖洋 監督

「ゲームは一言でいえばうまくゲームをコントロールできたなと思っている。セットプレーで先制点が取れて、それから前半の終了10分ぐらい前に追加点が取れた。前半は決してウチのゲームではなく、向こうのリズムの時間もあった中でゲームをコントロールできた。後半はおそらく相手がメンバー変更で前がかりになってくるだろうという中で、効果的に相手にディフェンスラインの裏を突いて、チームとして狙いを共有しながら戦えたというのが手応えとしてある。これで連勝なので次も勝って開幕ダッシュをより勢いづけたい。(清水戦前に強調したことは?)プレシーズンマッチや開幕の大宮戦を見ていると、3ボランチのところでボールを取りたいんだろうなと。そこが今年のエスパルスの特徴かなと捉えていた。ウチは逆に、(相手の)ボランチに食わせて、(自チームは)ボランチで食われないというボールの動かし方をしようと選手に言った。『食わせて』というのは、立ち位置とかボールの預け方によって、どんどん前がかりになってくるので、そこで取られないで、逆に一つ飛び越したところでFWのところで収めたかった。そうすれば前向きの状況が作れて、形が作れるということをトレーニングの中でも時間をとってやった。その部分が例えば2点目、あるいは3点目などに出た。後半の得点も相手がどんどん前がかりになったところをそういう形で狙えたと思う」

MF 27 富澤 清太郎

「(2点目のアシストについて)兵藤とはタイミングが合う。オレが一度縦にボールを入れて、相手の足が止まっていた。相手のラインが高いという指示がベンチからあって、その直後のプレーだった。(2試合連続大量得点について)あえて言いたいけど、そのイメージがあることで全体が攻撃的になるとチームのバランスが崩れる原因になる。エスパの状態が良かったわけではないし、ちょっと不運なゴールでバタついていた部分もあると思う。本当に何メートルかのズレでバランスが崩れるスポーツなので、気をつけていきたい」

DF 4 栗原 勇蔵

「去年のスタートとまったく逆になった。最終的に逆にならないように気をつけないと(笑)。大量得点のときは意外と1点取られてしまうもの。それがないように後ろは集中して最後までプレーした。(バー直撃のヘディングシュートについて)あれで勢いづいたと勝手に思っている。あれで相手がファーサイドを警戒してシュンさん(中村)のニアサイドへのボールが入った可能性がある(笑)。相手は後半から2トップにしてきたけど、まだ時間帯も早かったしハイボールを蹴りこんでくる感じでもなかった。ほとんどカウンターからの得点だけど、狙い通りというかウチのサッカーだったと思う」

FW 18 マルキーニョス

「1試合に3点取るのはなかなか難しいので、それができて嬉しく思う。でも何よりも嬉しいのは、自分が得点を決めてチームが勝利を収めたこと。(コンディションについて)去年よりもいいのかな。一昨年はほとんど試合に出ていなくて、去年は開幕前にアクシデントがあってキャンプで積み上げたものが吹っ飛んでしまった。今年のオフは短かったけどブラジルに帰って遊びながらボールを蹴ったりして体を動かしていた。去年にくらべてコンディションは今年のほうがいい。それに中盤、ボランチ、SBと絡む機会も増えている。これから難しい戦いになって自分もマークされるだろうし、(中村)俊輔や(齋藤)学もマークされるだろうけど、鹿島で得点王を取ったときくらいゴールしたい」

DF 22 中澤 佑二

「まだ2試合終わっただけ。Jリーグは各チームと一周するまでは分からない。何かを言えるのはそれから。この2試合で9点入っているけど調子の悪いチームと当たっただけ。鹿島や仙台、浦和といった地力のあるチームに5-0で勝てたらすごいことだけど、ここまではそういうわけではない。結果的に5-0で勝ったけど、後半途中からは足が止まっていた。相手が強いチームならやられていたと思う。ただマルキーニョスや(齋藤)学といった前線の選手が点を取って気持ちよくやれているのはいいこと」

MF 11 齋藤 学

「(5点目のアシストについて)自分でシュートを打とうかと思ったけどマルキがフリーなのが見えた。マルキのハットトリックも頭にあったし、喜んでくれた。マルキは周りを見ながらやっているし、あとはやっぱり決定力がすごい。あとはちょっとしたパスミスからカウンターを食らう場面が二度くらいあった。そういうミスはなくしていかないといけない。チームとしてはこれを続けていかないといけない。ここから落ちていくチームなんていくらでもある」

MF 6 小椋 祥平

「兵藤の位置にそのまま入った。あの時間帯は低い位置からボールを出されていたので、そこに自分と(齋藤)学がプレッシャーをかけるという指示だった。普段はボランチしかやっていないけど、オレだったらこうやって走るとか動くということを考えていたので、それをやっただけ。開幕戦はセカンドボールが拾えなくて苦労した。今日はそこで厳しくいくことができていたと思う。いい時間帯に点を取れた結果だと思うし、決めるところをしっかり決めたということ」

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