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「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

19歳、プロ2年目の吉尾海夏が見せた成長はカップ戦ならではの収穫 [ルヴァンカップ1節 FC東京戦レビュー]

 

 

直近のリーグ戦から先発を6人入れ替えてカップ戦初戦に臨んだ。プレシーズンの段階から比較的メンバーを固定してきたため、約半数の人間が変われば当然のように機能性も違ってくる。もっともアンジェ・ポステコグルー監督は「自分たちもFC東京もリーグ戦から何人かメンバーを替えて臨んだ。そうすると難しい試合になると予想していた」と後に語っており、パフォーマンス維持が難しいのを承知の上でのメンバー選考だった。

 それでも新たに先発に名を連ねた面々は、リーグ戦の主力と遜色ないレベルにある選手ばかり。栗原勇蔵、下平匠、扇原貴宏らには実績と経験があり、ダビド・バブンスキーやイッペイ・シノヅカは開幕直前までレギュラーの位置にいた。唯一、喜田拓也の負傷によって急きょ出番を得た吉尾海夏だけは経験不足が懸念されたが、蓋を開けてみるとその背番号35が自身の成長をピッチで体現していく。

「できた部分とできなかった部分の両方があった。ターンの質が足りていなかった」と本人が振り返ったように、クオリティの面で決定的な仕事はできなかった。ゴールやアシストといった目に見える結果を残せたわけではない。その観点ではアピール不足という結論になるのかもしれない。しかしながら中盤での五分五分のボールの競り合いで相手と互角以上に渡り合う力強さを見せたことも事実。地味なプレーではあるが、ルーズボールの競り合いに勝つのか負けるのかは、勝敗を大きく左右する。

 

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終盤に入って疲れが先行したように、試合勘やゲーム体力はまだまだ向上させる余地を残している。ただ、それも試合に出たからこそ見えた課題であり、19歳の若者にとって伸びしろでしかない。プロA契約締結の公式戦450分出場はもう目の前に迫っている。プロ2年目の吉尾が見せた成長はカップ戦ならではの収穫だった。

試合全体を振り返ると、指揮官や多くの選手が話したように「クオリティの部分では課題が残った」(飯倉大樹)。ポゼッションの質はお世辞にも高くなく、自分たちのミスでボールロストする場面も散見された。それでも今はチームとしてやり続けたことに価値を見出すべきなのだろう。1-0でリードした終盤も貪欲に点を取りに行った。守勢に回ることなく攻め続ける姿勢こそ、今年のスタイルだ。

こうして手にした今季初勝利は、次のステップへ進むためのきっかけとなる。内容に課題を残したとしても、勝ったという事実が自信につながる。自信は余裕となり、成長への特効薬にもなる。中2日の連戦で戦うサガン鳥栖はタフなチームだが、踏み出した一歩目が次の試合への助走になっていく。

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