赤鯱新報

【若鯱通信】第4回:U-18注目選手インタビュー:松岡ジョナタン「プリンスリーグ得点王になりたい。そして、昇格してプレミアでも得点王を目指す」<前編>

昨年は1年生ながら終盤戦でレギュラーポジションをつかんだ有望株だ。
パラグアイ生まれ、日本育ちのパワフルなストライカーの名は、松岡ジョナタン。
プレミアリーグ昇格を目指して戦う今季のチームの重要人物は、日々の成長を感じながらトップチーム、そしてその先の飛躍を見据える。

「スペイン遠征ではチーム通訳になってました(笑)」

Q:まずは初めてのインタビューになるので、ジョナタン選手自身についてお聞きしていきます。パラグアイ国籍なんですよね?
松岡ジョナタン(以下、ジョナ):そうです。お父さんとお母さんがパラグアイ人なんですけど、お母さんが日系のハーフでお父さんがイタリア系のクォーターなんです。

Q:生まれは日本ですか?
ジョナ:いや、パラグアイです。パラグアイで生まれて、7歳くらいの頃に日本に来ました。

Q:今日は日本語でインタビューしているのですが、小学校2年生の頃に来日して、そこから日本語を覚えたのですか?
ジョナ:そうですね。小学校はインターナショナルスクールに通って、中学校2年生から日本の学校に入りました。そこから日本語も大丈夫になりました(笑)。日本語とスペイン語、ポルトガル語も似ているので話せます。最近はスペイン語を忘れそうになる時もありますね。

Q:では頭の中で考える時には何語で考えます?
ジョナ:今は、日本語の方が多くなりましたね。両親も日本語は話せますが、家ではスペイン語で会話するようにしていますね。そうしないと、本当に忘れてしまうので。

Q:ということは、この前のスペイン遠征はもう…。
ジョナ:そうですね(笑)。全然問題なしでした。逆にチームの通訳みたいになってました。ほとんど僕が話してましたよ。楽しかったです。いろんな経験もできましたし。試合中でもスペイン語を使うことは多かったですね。それも良い経験でした。

Q:この流れで聞いてしまいますが、スペイン遠征はいかがでしたか。
ジョナ:自分はそんなに良いプレーを出せたとは思ってないんですよね。今までで一番、“違う”相手と試合をして、自分らしさを出せなかったので、悔しかった。でも、強くなった部分もあると思うので、良い経験だと思っています。

Q:具体的に、スペイン遠征で得られたものというと?
ジョナ:気持ちですかね。チームみんなで、辛い時でも声を掛け合って、気持ちが一番だと思いました。

Q:スペインの選手は気持ちが強いですからね。
ジョナ:そうです。あっちの選手は気持ちが強い。それは伝わりました。

Q:華麗なイメージがありますが、けっこうガチガチだったりするんですよね。
ジョナ:そう、身体の部分でも最初は負けていました。最後は慣れて、気持ちも入るようになって、負けなくなっていましたけど。

Q:チームのやりたいことはできたのですか?
ジョナ:最初は相手のペースでサッカーをやっていたんですが、途中からは自分たちのやりたいことができるようになったと思いますね。自分としてもそうです。ただ、無得点だったので、自分はそこが気になっていたというか。アシストなどはできたので、決して悪くはなかったと思うんですが…。

Q:ただ、帰国してすぐに参加した「船橋招待U-18サッカー大会」では優勝しました。やはり良い影響がありましたか。
ジョナ:そうですね、スペイン遠征のおかげでした。高体連のチームもスペインのチームのように気持ちが強いんですが、僕たちもクラブとして、気持ちでもサッカーの内容でも負けないように戦えました。良い影響が出ましたね。

Q:手応えのある大会でしたね。
ジョナ:はい。優勝して自信がついたところがあります。

Q:プリンスリーグも開幕しました。こちらの戦いはいかがですか。
ジョナ:開幕戦が同点で引き分けだったのが僕にとっては予想外でしたが、気持ちが下がらないように切り替えて、次の試合は勝てました。みんな勝点3を取ってプレミアに上がることしか考えてないですし、いつもそう話していました。

Q:ただし道のりは険しいです。
ジョナ:難しい、というのはみんなもわかっていますが、無理じゃない、というのもわかっています。みんなでやっていこうという話はよく出ますね。

<後編へ続く>

reported by 今井雄一朗

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ