デジタルピヴォ! プラス

無料記事[新年のごあいさつ]レッグエクステンションと1周忌(2016/1/3)

1_asics CALCHETT。2足目のasics CALCETTO。1足目より0.5cm小さいがこれが僕にとってのベストサイズと気づかされた。最初はきつくて小指が痛かったからRODA新横浜店の店長・鈴木くんの見立てを疑った。幾ら何でも小さすぎるだろと。ところが履いてるうちに人工皮革が程よく伸びて足に馴染み今では1足目以上に快適な履き心地を味わっている。でも今回の主役はこのサルシューではありません。

 

新年明けましておめでとうございます。2012年9月にこのWEBマガジンを創刊して足かけ5年目になりますが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

「1周忌」。新年をことほぐごあいさつにふさわしくない言葉をタイトルに使ったが1年前の「2015新年のごあいさつ」を読みなおかつ内容を覚えてくれている方にはピンと来たと思う。そう、僕は2014年12月21日に雨あがりのスリッピーな人工芝コートで左ひざ内側のじん帯を痛めてしまった。しかもすぐやめればいいものを思いの外軽傷と判断しプレーを続けたのがいけなかった。それからというもの、階段の上り下りでも痛いし、自転車に乗っててもズキっとくる。フットサルをプレーするなんてもってのほかで、終わるたびに痛みが増す。これまでと同等もしくはそれ以上にフットサルを楽しむことができるのか、人知れず苦しい思いをしてきた。フットサルをプレーすることは今の僕にとって人生を豊かにするかけがえのない趣味。ボールを蹴れなくなったら人生はどれだけ味気ないものになるか。考えただけでもぞっとする。しかし、状態は一向によくならない。診察の結果、日医大で出してもらった痛み止めを服用しつつだましだまし続けているしかなかった。

そんなうつうつとした日々をすごしたまま迎えた10月上旬のある日のこと。ヴォスクオーレ仙台の狩野新くんとのLINEで一向によくならないひざのグチをこぼした。それへの彼の返事は気持ちいいくらい分かりやすかった。以下、直近の1年間にわたる年寄りのフットサルライフの浮沈に付き合ってください。

「僕もひざボロボロなんで仲間ですね。マシンでレッグエクステンションとレッグカールをセットでやってください。筋トレを少しずつやればよくなります」

アラタはこうアドバイスしてくれた。痛い箇所をかばうのではなく逆に負荷をかける。それは僕の好みにも合致した。さらに彼はこうも書いてくれた。

「ひざのことは何でも聞いてください。僕は今もひざの内側じん帯痛めてますが、かなりよくなってきました」
「太ももの前の筋肉のトレーニングをたくさんしてください。前ももで(ひざの)じん帯は支えられます。あとは、じん帯はだいたい半年したらグラグラがかたまります」
「筋肉に力が入るとおもしろいように変化を感じますよ。なので、ひざを支えるためにもも前ともも裏の筋力を強化してください」
「絶対に元に戻ります! むしろ前より筋力強くなれば前よりも動きよくなります」
「そのかわり痛みが出たりすればトレーニングをしないよう、無理だけは絶対にしないでください!」

思い返せば、試合で重大なケガを負った彼はあるブラジル人フィジカルトレーナーの指導による治療法でそのケガを克服し、今もナショナルリーグの舞台で堂々とプレーしている。その治療の現場に少なからずかかわってきた僕にとって、その経験をベースにしたアドバイスは実に説得力があった。僕は彼のアドバイスをまっすぐに受け入れることにした。そして翌日から通っているジムでレッグエクステンションとレッグカールのトレーニングを始めた。

 

2_レッグエクステンション

レッグエクステンションは専用のマシンを使用し大腿四頭筋の筋力・筋量をアップさせるのに効果的なエクササイズ。(画像はウィキペディア=https://ja.wikipedia.org/wiki/レッグエクステンション=のスクリーンショットです)

 

3_レッグカール。

レッグカールは専用のマシンを使用しハムストリングスの筋力をアップさせるのに効果的なエクササイズ。(同、https://ja.wikipedia.org/wiki/レッグ・カール

 

始めたといったところで、71になる年寄りのやることだ、20代、30代に比べたらウエイトは軽いしセット数も1回に2、3セットという“お子ちゃま”レベルだ(専用マシンを使うたびに現役バリバリのマッチョマンの設定ウエイトからどれだけ下げることか)。ところがである。週3レベルでジムに行くたびに始めて3週間もすると階段も自転車も痛みを感じない。その都度ひざのお皿の内側にズキっとくる痛みを感じていた自転車の立ちこぎも楽になった。それどころか、個サルでもクリニックでもあきらかに動けるようになってきたではないか。もちろん、僕自身が密かに感じていることであって、他人から見たらじじいのたわ言にすぎないだろうが、でも本人は明らかな違いを感じ始めていた。それがうれしかった。クリニック仲間の妙齢の女性に“山下さん、足の筋肉、最近すごいですね!”といわれた日にはアドレナリン出まくりだった(笑)。見た目の変化も筋トレの副産物だった。

もちろん、新たに始めた2種のウエイトトレーニングだけの効果ではないことは明白だ。
・主にケガ予防のために続けているベンチプレス、スクワット、相撲デッドリフトの“キングオブウエイトトレーニング”少々。
・長友佑都流体幹トレーニング少々。
・週1ペースのグループキックとグループコアという2種のスタジオエクササイズ(フィジカルトレーニングの代わりとして去年の夏ごろから始めた。若い連中の動きについていくのは大変だけど最近楽しくなってきた)。
・鼠蹊部(そけいぶ)の柔軟性を高めるストレッチを重点的に実行。
これらに上記の2種が加わったことで効果が際立ったのだろう。特に脚を主に使うスポーツをやっていながらその部位に負荷をかけてこなかったことが変化につながったらしい。その変化を体感したのは12月17日だった。後輩の川崎が指導をしているクリニックが都合で個サルになった日だ。若くてうまいプレーヤーが何人もいる日、僕は思い切って前線へ飛び出したりと好きな動きを繰り返すが、彼らからナイスなパスがその都度入り、山下が望むワンタッチでゴールにつながるプレーが楽しめる。もちろん個サルには過度のプレッシャーを控える無言のルールがあることは百も承知だ。だからこの年寄りがゴールを決めることができる。でも、ナイスなラストパスを引き出す動きがなければゴールにつながらないのも事実。そこを僕は追求し楽しんでいる。たかが個サル、されど個サルなのだ。こんなことがいえるのもアラタのアドバイスがあったからこそだ。そうでなかったら、“あれから”1年後の2015年12月21日は僕のフットサルライフの「1周忌」となっていたことだろう。それを健康にクリアし、「2020年まで!」という2014年に立てた目標を変えずに突き進むことができるのだ。ゴールに向かって精進できることがうれしくて仕方がない。僕にとってシビアなプレーの体験の場であるチームSMILE松戸の活動にも再び合流できそうだ。ありがとう、アラタ。キミのおかげでプレー寿命が延びた。再びキミと一緒にボールを蹴る日を楽しみにしている!

Gracasa a Deus
VALE TUDO
FORCA e GARRA

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ