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松沢呉一のビバノン・ライフ

外国人セックスワーカーの孤立—スカーレットロード[追加 1]- (松沢呉一) -2,446文字-

「スカーレットロード」シリーズとはまた別の切り口の話です。

 

 

 

10月21日、ロフト9で上映会

 

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10月21日(土)、渋谷のロフト9で、「スカーレットロード」とスペイン映画「Yes,We Fuck!」の二本立て上映があります。ゲストは熊篠慶彦。

Yes,We Fuck!」は観てないので、私も行こうと思ってます。いいですね、このタイトル。

 

 

昼の部ですので、お間違えのないよう。つうか、私はロフト9に行ったことがないので、場所がわからなくて行き着けないかもしれない。もしわかんなかったら、東横線に乗って、まだ行ってない目黒区の銭湯に行ってきます。目黒区はあと一軒だけ残っているのです。

「スカーレットロード」を観た感想を何度かにわたって書いたことや下に書いていることも参照の上、お出かけください。なんも知らず、なんも考えてなくても、熊篠君がしっかり解説してくれるでしょうけど。

 

 

「スカーレットロード」では見えないオーストラリア

 

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先日、オーストラリアでセックスワークをやっている日本人女性に軽く話を聞く機会があったのですが、「なるほどな」と思いました。DL版「スカーレットロード」のパンフレットには彼女の話が追加されるそうなので、詳しくはそちらを参照のこと。この辺の話をしているのかどうか知らないけれど。

彼女の話だけで全体を判断はできないのですが、とくに外国人は横につながりにくく、つながろうとしない傾向があるとの話には納得するところがありました。

日本にいる外国人でも、日本国内で学校や職場を介しての同国人ネットワークに属している人ほど、セックスワーカーとしてはつながろうとしない傾向があることは私も実感しています。

そのネットワークの中でバレると排除されかねないし、場合によっては本国にまで情報が流れてしまう。セックスワーカーへの視線が冷たい国だと、国に帰れなくなります。

あくまで例ですけど、「自分は借金をして日本に来てまだ借金も返せていない。なのに、あの女は親の金で日本の大学に留学して売春して小遣い稼ぎをやっている。チクってやれ」というのが出てきたりするのです。自分は単独で来ていて、日本での同国人ネットワークに属していなければそこでバレるリスクはないですから、こういうことができてしまいます。

そのため、同国人こそ警戒して単独行動をとる。ないしは仲のいい友だちと少人数の行動をとります。

たとえば本国で仲のよかった友だちと日本に来て、一緒に日本語学校に入り、一緒に働く。この二人は環境が同じであり、秘密を厳守しないと自分も損をします。しかし、他のセックスワーカーとはつながろうとしない。むしろ、どこの誰かよくわからず、いずれ国に帰れば関係が切れる客の方を信頼する。

以前、台湾から来て新宿区で一緒に住みながら、区内の学校に通いつつ、遠く黄金町で働いていた二人組がそうでした。この辺の心理は、本人たちから聞くと納得できるのですが、聞かないとわかりにくいかと思います。「同国人なんだから仲良くすればいいのに」と安易に思ってしまいそう。

Decriminalise Sex Work, New South Wales」より

 

 

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