「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

1年前からも、そして先週からも進歩していなかった [1st15節甲府戦レビュー] 藤井雅彦 -1,149文字-

4-3-2-1_2015おそらくはとても相性の悪い相手なのだろう。昨年は開幕から3連勝でアウェイのヴァンフォーレ甲府戦に臨み、この地で連勝がストップした。引いて守る相手を崩せず、少ないチャンスをモノにされた。1年以上経過し、甲府は監督が代わった。マリノスも監督が代わり、戦い方もメンバーも違う。それなのに試合風景はさほど変わらなかった。現場に行って試合が始まるまですっかり忘れていたが、これが甲府とマリノスのゲームであった。

 

 

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すでに契約解除となった樋口靖洋監督は甲府サポーターも敵に回してしまったと聞いた。最大の理由は結果を出せなかったことに違いないが、あのメンバーですぐに結果を出すのは難しかったのだろう。

甲府3-4-2-1

樋口監督は、まずマリノスにアグレッシブな守備を植え付けようとした。事実、3年間という時間で少なからずスタイルは根付いた。逆に攻撃面ではたいしたことをしていない。甲府でも、まずは引いているだけの守備から進化しようと試みたようだ。結果、チームはバランスを失い、瓦解した。マリノスとは個の能力が大きく違い、すぐには体現できない。開幕から結果が出ないことで、我慢できる観客は決して多くなかったのだろう。

1年前、樋口監督率いるマリノスは、引いて守る甲府を崩せず惨敗した。そして今年、エリク・モンバエルツ監督率いるマリノスも同じように攻めきれなかった。ゴールは相手のオウンゴールで、ラッキーというほかない。失点がセットプレーからだったのは非常に残念で、それは前節もガンバ大阪に試合終了間際にやられていたため。マリノスは1年前からも、そして先週からも進歩していなかった。

 

 

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