川本梅花 フットボールタクティクス

【プレビュー】群馬は、八戸のウイングバックの裏を狙ってくる。【無料記事】J3第30節 #ヴァンラーレ八戸 対 #ザスパクサツ群馬 @vanraure @OfficialThespa

J3第30節 ヴァンラーレ八戸対ザスパクサツ群馬

      試合のポイント

      群馬は、八戸のウイングバックの裏を狙ってくる。

J3も残り5試合になってきた。11月7日現在、勝ち点53で3位にいるザスパクサツ群馬にとって、11月10日に行われるヴァンラーレ八戸戦での負けは許されない。もし八戸に敗れることになれば、J2昇格のチャンスの可能性を軽減させてしまうことになるからだ。八戸にとっての敗戦は、特に監督や選手の来季の処遇に関わってくる問題が含まれる。契約を延長されるのか、解雇されるのか。そうした理由からこの戦いは、両チームにとって厳しい現実に直面せざるを得ない。勝つのか負けるのかで、人生を左右する結果が待っている。当然、白熱した激しい戦いになるだろう。

まず、両チームのシステムを組み合わせることで、この試合のポイントを挙げたい。

八戸は「3-4-2-1」の3バックシステムでくる。群馬は「4-4-2」の4バックで中盤をボックス型にする。システムを組み合わせる場合、そのポジションにいる選手個人の質が配置の問題と関わってくる。システムだけ見ても意味がなく、どんなタイプの選手がそのポジションに置かれているのかが重要になってくる。しかし、試合のプレビュの場合、予想したシステムにどの選手が配置されるのかについて、確実にそうなるとは限らない。したがって、システムの組み合わせだけで試合のポイントを考えていくことにする。それでも、余程の特質したスキルを持った選手が置かれていない限り、システムで試合のポイントを分析するだけで十分通用するのである。

群馬の狙いは、八戸のウイングバック(WB)の裏の場所になる。特に八戸の右サイドは狙われる対象になるだろう。なぜなら、八戸は右サイドからの攻撃を多用するからだ。攻撃パターンとして、中村太一が下がってきて相手を引き寄せる。國分将が群馬のサイドバックの裏に走り込む。そこにWBの小牧成亘が上がってくる。中村はペナルティエリアに入り込んで行く。國分がエンドラインまで深く進んだ場合は、マイナスの方向にグランダーのパスを送り込む。あるいは、國分が裏まで進めない場合は、小牧にボールを戻して組み立て直す。問題は、フィニッシュするまでボールを持っていければいいのだが、途中で群馬にボールをインターセプトされたなら、一気に形成が不利になる。なぜなら、右サイドの3人は攻撃参加しているので、自分たちの裏のポジションが空いてしまう。だから、急いで戻ることになるのだが、相手を後追いする守備になってしまう。対策としてセンターハーフがカバーするか、CBがスライドして行くかにある。

つまり、八戸の右サイドは攻撃のメリットになっているが、守備ではデメリットをもたらすことにもなっているのである。

        試合のポイント

           群馬は、八戸のウイングバックの裏を狙ってくる。

川本梅花

 

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