「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 J1第14節・福岡-広島】「勝利への執念、ぎらぎらしたものを見せてくれた」/森保一監督(広島)

2016明治安田生命J1リーグ第14節
日時:2016年5月29日(日)14:04
会場:レベルファイブスタジアム/13,264人
結果:アビスパ福岡0-4サンフレッチェ広島
得点:[広島]ピーター ウタカ(18分)、宮吉拓実(31分)、柴崎晃誠(36分)、宮吉(54分)

◎森保一監督(広島);
Q:試合を振り返って
「厳しい戦いの中、選手が勝点3をもぎ取ってくれた、掴み取ってくれた、そういう結果を手に入れられたことが良かったと思います。前節のホームで3-1で完敗して、その前には柏に引き分けというところからの試合で、ホームで勝利をサポーターのみなさんに届けられなかったところ、アウェイではありますけれども、今日もたくさんのサポーターが、我々、サンフレッチェの後押しに来てくださって、そこで選手が勝利を掴み取る執念を持って、勝ちたいというギラギラしたものを見せてくれて、サポーターとともに喜び、サポーターのみなさんに勝点3をお届けできたというのは非常に良かったと思います。同時に、サポーターのみなさんに、今日の応援を感謝したいと思います。ありがとうございました。試合は、いまも言いましたけれど、選手は本当に、この試合はアウェイで厳しい戦いになるということを覚悟しながら、相手どうこうではなくて、我々は前節の敗戦から、この試合には絶対に勝つんだという勝利に対する執念と、攻撃では相手のゴールに向かっていく、守備では球際のところで厳しく戦っていくという、アグレッシブでギラギラしたものを見せてくれたことで、それが1試合を通して4得点ということにつながり、無失点に抑えられることになり、勝つことができたと思います。今日の試合のようなプレーを、今週の練習の中で、選手自らが意識して取り組んでくれたことが、今日の試合で出たのだと思います。選手は、この試合にかける最善の準備をしてくれて、結果につなげてくれましたが、これをまた続けていきたいと思います」

Q:トップ下とサイドの選手を入れ替えたことが、そのまま好結果につながったと思いますが、監督は、どのように評価されていますか?
「代えていなくても、結果は勝利するつもりで戦っていると思いますし、いい結果にはなったと思いますが、前節から2人を代えて、宮吉と清水を入れることになりました。2人とも、彼らが今日スタメンで出る理由と、彼らのプレーとして私が求めることを、すべて出してくれたと思います。2人ともトレーニングマッチの時から、いいプレーを見せてくれていました。宮吉に関しては、直近の試合で、相手は大学生でしたけれど、得点を決める、ゴール前に積極的に向かっていく、そうしたゴールを決める部分を、よく発揮してくれたと思います。清水に関しても、今日はアシストがあったと思いますし、相手のブロックの前でプレーするのではなくて、まずは相手の背後を取っていくという積極的な動き出し、そこからのクロス、あるいは、ボールを受けた時も、ボールをセーフティにつなぐのではなく、ゴールに向かって縦に仕掛けていくという部分を出してくれました。そうした部分を期待しての起用でしたので、2人とも、私の期待することを出してくれたと思いますし、2人の良さが出たと思います。また、チームとしても、いい形で連携、連動して、攻守に渡って戦えたと思います」

Q:今日もウタカが点を取り、アシストもありました。今後、さらに上がっていく時に、周りがどのように絡んでいけば、もっと点が取れるようになるのか、その辺りの展望を聞かせて下さい。
「ウタカの持っている良さというものは、自身がゴールを決めるということも、もちろんですけれども、それだけではなく、チャンスメイクできるという部分、周りの選手を生かせるというところにあります。決めることも、チャンスメイクもできるということで、攻撃では万能な選手だと思いますし、ゴール前では、非常に相手にとって危険なプレーができる選手だと思います。今日は、もちろんゴール前もそうですけれども、前線でターゲットになり、起点になり、周りがより動き出しように時間を作ってくれたり、ポイントになってくれて、より攻撃がスムーズになったと思います。それだけではなく、彼を起点にしてコンビネーションで相手のゴールに向かう攻撃、あるいは、ひとつボールを落ち着かせてからサイドから攻めるという攻撃、というように、我々の攻撃にアクセントを付けさせてくれる、いい起点になってくれたと思います。これから先、さらに得点をという部分では、今日は4点取っていますから、1試合の中で、これ以上の点を取っていくのはJリーグの中では難しいことであるとは思いますけれども、連携、連動の部分では、上げていける余地があると思いますから、さらに連携、連動の部分のクウォリティを上げることによって、攻撃のロストを少なくして、試合の主導権を握って戦えるようにトレーニングを積んでいきたいと思います」

Q:宮吉選手を今季初先発に起用されましたが、彼のどのあたりの能力がチームとマッチしてきたとお考えなのでしょうか?
「ゴール前で得点を決めるというところが彼の一番いいところだと思います。得点が決まる、決まらないというのは、その時々の状況にもよると思いますが、ゴールに向かっていくという部分、そして、最後のシュートのクウォリティがあるというところは、このところのトレーニングでも、すごく上がってきていることを見せてくれていました。また、3人目の動きというところでも、ボールがウタカに入った時に、予測して背後に抜けることが彼の良さだと思いますし、今日、得点にいたらなかった形でも、よく相手のゴールに向かって、オフザボールのフリーランニングをしてくれていたと思います。そういう良いところを、さらにチームとして良くしていければと思います。また、縦パスを受ける場面でも、1トップ、2シャドーのところを狙ってという部分で、ウタカではなくて、宮吉や清水がボールを受けた時に、もう1回、他にパスを出すという部分については、宮吉からウタカ、宮吉から他の選手というところのボールロストが、まだまだありますので、そういうところは、チーム全体の連動・連携というところを、もっと上げていかなければいけないと思いますし、本人のプレーのクウォリティとしても、さらに上げて行ってもらえるようにトレーニングを積んでいきたいと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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