「football fukuoka」中倉一志

【無料記事】【記者会見 天皇杯1回戦・福岡-鹿児島】苦戦の前半も7-2の完勝。「次につながる試合」/井原正巳監督(福岡)

第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会 1回戦
日時:2016年8月28日(日)16:00
会場:レベルファイブスタジアム/1,731人
結果:アビスパ福岡7-2鹿児島ユナイテッドFC
得点:[鹿児島]藤本(9分)、[福岡]中原秀(12分)、田村(28分)、[鹿児島]藤本(45+1分)、[福岡]オウンゴール(60分)、邦本(75分)、金森(80分)、三島(87分)、末吉(90分)

◎井原正巳監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「8月はリーグ戦の勝利がありませんでしたが、過密日程の中での天皇杯1回戦ということで、普段、試合にあまり出ていないメンバー、出場機会の少ないメンバーで、今日の試合に臨みました。対戦相手の鹿児島は、J3で2位という好調なチームなので、しっかりゲームに入ることを意識して、決して油断をせず、隙を与えずにゲームに入ろうということでしたが、これまで出場機会の少なかった選手が、90分間、いい働きをしてくれたなと思っています。前半は少し苦戦しましたけれども、後半は狙い通りのサッカーが展開でき、カウンターが何本も効いて、追加点が多く取れたのも大きかったかなと思います。この勝利は本当に次につながると思いますし、このあと、ルヴァンカップの準々決勝が、中2日でアウェイ、9月4日にはホームでの戦いが控えていますし、さらに9月7日には天皇杯2回戦と過密日程が続きますけれども、しっかりと、またいい準備をして次のラウンドに進めるようにしたいと思います」

Q:今日の勝利を、どのようにして、これからの試合につないでいきたいと思いますか?
「やはり、得点が多く入ったということは、チームにとっては明るい材料です。もちろん、相手との力関係というものもあると思いますが、狙い通りのサッカーができましたから、ゴール前への入っていき方、質、そういうものを高めていけば、より高いレベルでもゴールに近づけるのではないかと思っています。今日は、普段出ていないメンバーが中心でしたけれども、そういった選手たちがゴールを挙げたことで、いつも出ているメンバーにも、すごくいい刺激になったと思います。そうしたことが相乗効果になって、チーム内に競争が生まれて、この後につながっていけばいいかなと思います」

Q:これからにつながる手応えのあるゲームだったという評価でしょうか?
「そうですね。つなげていかなければいけないと思います。次のルヴァンカップでは、今年2回対戦して、2勝しているFC東京との試合になりますが、リーグ戦と違う大会ですし、FC東京も意地があると思いますし、最下位の我々に対して3連敗というわけにはいかないという想いで来ると思います。2試合のトータルで次のラウンドに進めるという形になるので、まずはアウェイの試合が前半だという位置づけで、しっかりと戦っていきたいと思います」

Q:非常にタイトなスケジュールの中での試合が続きますが、どうやって乗り切っていこうとお考えでしょうか?
「今日、選手をローテーションしたように、ルヴァンカップでもコンディションのいい選手を使いながら、準々決勝の2試合を乗り切るということですね。そのあとにも、すぐに天皇杯、さらにリーグ戦では首位を走っている川崎との試合が控えていますが、まずは目の前の試合をひとつ、ひとつ戦って、全員の力で乗り切っていけるようにしたいと思います。リーグ戦で勝利から見放されていた分、こういうカップ戦で、もう一度自信というものを取り戻してリーグ戦に戻っていくというのは、すごく大事だと思いますし、特に川崎との試合がリーグ再開後の一発目の試合なので、その試合に、いい形で入っていけるように、カップ戦の結果、内容をつなげていきたいと思います」

Q:今日は中原秀人選手を高い位置で起用しましたが、その意図と評価をお願いします。
「今日はメンバー的にも非常に苦しいやりくりの中で、0トップという形を選択しました。秀人、クニ(邦本)というのは、どちらかというとボールを引き出すタイプなので、彼らにボールを多く引き出させて、(三島)勇太、またはシモ(下坂)、そしてサイドからのオーバーラップを意識して攻撃をしようということで、先日から、そういう形でトレーニングをしてきました。彼ら2人が攻撃のアクセントを付けながら、本当にいい形でサイドから突破を図るシーンもありましたし、今日の試合では、カウンターは必ずできるという分析等もあり、特に後半は、より、その形がはっきりしたのかなと思います。秀人は、本当によくボールに絡んで、起点を作って、ファールをもらい、非常にいい働きをしてくれたと思います」

Q:今日の2失点については、リーグ戦同様に少し課題が見えたように思いますが、いかがでしょうか?
「2失点以上していてもおかしくない内容だったと思います。トーナメントなので勝てばいいという話はしていましたが、内容的な部分では、特に前半は単純なロングボールに対して、ひとつ目を弾き返せない、セカンドボールを拾われる、押し込まれる、決定的なシーンを作られるというように、崩されていないのに、そういうシーンが何度もあり、その中で失点もしてしまいました。それは反省点になると思うので、チームとして改善していかないといけないと思います。ただ、トーナメントは、PKであっても、勝てばいいと思いますし、まず結果が大事なので、失点のところについては、勝って修正できるというように、前向きに捉えてていきたいと思います」

【中倉一志=取材・構成・写真】
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