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金沢U-18が2位以内を確定。駒沢直哉、不野優聖、辻田真輝監督の声【コメント】

24日に行われたプリンスリーグ北信越第3節で金沢U−18がカターレ富山U−18と対戦し、2−1で勝利。3勝1敗でBグループの全日程を終了したことで、2位以上の最上位の順位決定戦に進むことが決まった。

試合概要

Bグループのなかで一足早く全日程が終了する金沢U−18。24日に行われたカターレ富山U−18戦に勝てば1位通過に近づくが、負ければ2位以内に黄色信号が灯る状況だった。

勝ちが求められる状況だったが金沢の選手たちは気負うことなく試合に入り、先制点を奪う。12分、コーナーキックの流れからボールを拾った不野優聖が右足を振り抜くと、強烈なシュートが右隅に決まった。

 

しかし徐々に富山のペースになり、40分に同点に追いつかれてしまう。その後もセカンドボールを拾えなかったり、ボールを前に運べない苦しい時間帯が続いた。逆転ゴールを決められてもおかしくないシーンは何度もあった。それでもそこを耐えしのぐと、86分に宮村海輝のクロスを駒沢直哉が頭で沈めて2−1で勝利を収めた。

 

翌日に行われた星稜高校vs丸岡高校で、2位だった星稜が敗れたことにより金沢の2位以内が決定。1位ならば順位決定戦の1回戦ではAグループの2位チームと、2位ならAグループの1位チームと対戦する。

 

Bグループ順位表

順位 チーム名 勝点 得点 失点 得失点
1 ツエーゲン金沢U-18 9 3 0 1 9 6 3
2 星稜高校 4 1 1 1 5 5 0
3 丸岡高校 3 1 0 1 5 5 0
4 富山第一高校 2 0 2 1 4 6 -2
5 カターレ富山U-18 1 0 1 1 3 4 -1

Aグループ順位表

順位 チーム名 勝点 得点 失点 得失点
1 帝京長岡高校 9 3 0 0 6 0 6
2 新潟明訓高校 3 1 0 1 3 3 0
3 松本山雅U-18 3 1 0 2 1 2 -1
4 北越高校 3 1 0 1 1 3 -2
5 アルビレックス新潟U-18 0 0 0 2 1 4 -3

 

コメント

辻田真輝監督
ーーBグループを3勝1敗。この結果をどう評価する?
「初戦で勝点をとれなかったが、強いチームとやるためのリーグ戦だと思っていた。残りの3つは結果としての3連勝もそうだけど、いろいろな試合内容があるなかで3つ勝ちまで運べたのはいい経験になった」

 

ーーこの結果に手応えを感じている?
「けが人もいるなかで、いろいろな組み合わせ・バランスを試しながら、このレギュレーションなので勝ちにこだわらせた。いろんな選手を使って、短い時間だった子も長い時間だった子もいるが、『これから競争になるよ』とは常々話している。少しずつではあるが、選手層のばらつきはなくなってきたかなという印象はある。自分たちがやってきたことが、いろんな相手にどれだけ通用するかというところで成長があると思う」

 

ーー丸岡高校戦後には「プリンスリーグは相手が90分で勝負をつけようとする執念を感じる」と言っていたが、ツエーゲンも勝利への執念が結果に現れるようになっているのでは?
「そこは気にしていないふうにしていたけど、すごく(選手たちに)言った。初戦の負けがいちばんわかりやすいが、やりたいことを中途半端にやっていたし、結果も勝てなかった。『そこを変えないとダメなんじゃない?』と。もっているものを常々出す習慣をつけられている選手が少ない。だから自分でもトレーニングの強度は上がったなと思うし、(選手たちが)お互いに言い合うことは増えた。そういうところでは(初戦は)負けが勝ちに繋がる試合だったのかなと思う。試合ごとに粘り強く足が出るとか、我慢するとか、歯を食いしばるとかはちょっとずつできてきた。最後の仕留める形はもうちょっと精度が上がればと思う」

 

ーーカターレ戦も苦しい時間をしのいでいたが?
「先週の富一戦では僕が試合で言い過ぎたので、今日は『自分たちで』と言って送り出した。ハーフタイムに整理して、反応はできるようになってきた。言ったけどダメだったではないが、『前半から』とか『自分たちで』というのは毎試合言っている。もうちょいですね」

 

ーーそこを鍛えれば、これからの順位決定戦やクラ選といったレベルが上の舞台でも戦える?
「真剣勝負を1試合でも多くというのは今年はとくに、指導者側が意識してあげないといけない。ただでさえ試合が減ったなかで、勝っていけば試合数を増やせられる。例年以上に結果にこだわりながらやりたい」

 

不野優聖

ーーグループリーグ4試合を振り返って。
「最初の星稜戦は石川県の高校のナンバーワンとの試合だった。自分たちは負けてはいけない試合だったが負けてしまった。でもそこからチームが修正して、残り3試合をどう戦うかを練習から気持ちを整えながらやって、勝つことができた。(駒沢)直哉が毎試合点をとってくれたけど、前の富一戦も自分がオウンゴールをしてしまって、自分のなかでは1点の重みというのがこのリーグ戦で大事だった。今日はできれば点をとりたいなという思いがあったけど、まずはチームに貢献することができてよかった」

 

ーー先制点をついて。
「シュートを打つところが富一戦も星稜戦も丸岡戦も少ないと思ったので、ビデオを見ながら自分の修正するところを見直した。今日はコーナーからだったが、思い切りのよさを出して結果的に入ってよかった」

 

ーードリブルでも積極的に運ぶシーンがあったが?
「お父さんが丸岡戦とかのビデオを見て、ドリブル回数とかパスミス回数とか(のデータ)をこまめにとってくれた。それを見せてもらってドリブルが足りないなと思った。自分がドリブルをすることで流れが変わるところもあったので、そこを今日はイメージしながらやっていた」

 

ーー目指す選手像は?
「チームの状況に合った、どこでもできるようなカメレオンみたいな選手。あとは思い切りのよさであったり、最後の決定的なパス・ドリブルができるような選手になりたい。1年生のときは守備があまりできなくて出場機会が少なかった。今年は自分たち2年生が引っ張っていくような気持ちでやっていきたい」

 

駒沢直哉
「個人として全試合ゴールをということをずっと言っていて、それを有限実行できたのはよかった。自分たちが目指しているのはもうひとつ上の決勝リーグなので、この勢いのままやっていきたい」

 

ーー4試合で6得点だが、どのゴールが自信につながったゴール?
「最初から自分は北信越で終わるのではなく、もっと上に行けるという自信があったし、試合ごとに決めるなかで確信に変わっていった。自分のなかで『もっとできるな』と思えたのは丸岡戦のハットトリック。負けている状況で自分のゴールでチームを変えられたのはすごくよかった。ヘディングは昔は長所とは言っていなかったが、今日もいいゴールを決めたので長所です。去年からクロスからの練習はやっていたが、あまり決められなかった。ヘディングを当てることにフォーカスしていたのを、今年は(ディフェンスの)外し方を意識した。(自分は)高さがあるわけじゃないから、そういうところで差をつけられたらと思っていた」

 

ーー今日の試合では苦しい時間帯もあったが、キャプテンとしてどういう声をかけた?
「相手も繋ぐし、お互い自分たちの強みをどっちが出せるかという試合だったので、『もっとやりたいことをやろう』って。ロングボールもいつもより少なくて、やってて楽しかった。みんなもそれはあったと思うし、『いけるぞ。前に前にやっていけばいいな』と思って、そういう声かけをしていた。毎試合失点しているのは後ろが悪いのではなく、自分たちがボールをもっている時間が少ないから。自分たちはボールをもてばもつほど長所が出る。ボールをもつ時間を増やせば失点は減ると思うし、ピンチも減って、チャンスも増えると思う」

 

ーー今後、クラ選などで全国に行って強豪と対戦すれば、ボールを持てないことも多くなると思うが?
「そういう厳しい時間帯こそ後ろが頑張ってくれているぶん、前がワンチャンスで決めたり、ボールを前に運んだりというプレーで流れは一気に変わる。流れを自分たちにもってくるのは自分たちの仕事。キャプテンとしてプレーでもそうだし、声出しも意識している」

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